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北陸 3連休後半は台風起源の暖湿気でまとまった雨 1か月予報と秋の絶景情報も

  • 2023年10月5日
  • tenki.jp

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北陸の3連休の天気は、全般にすっきりしませんが、前半は晴れ間もありそうです。過ごしやすい気温になっていますので、最新の天気予報をチェックしながら、思う存分お過ごし下さい。

台風14号起源の暖湿気の一部が前線や低気圧に取り込まれ9日にかけて東進

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強い台風14号は、正午現在台湾付近を西へ進んでいます。この台風は、このあとも西へ進み8日9時には熱帯低気圧に変わる見込みです。

この台風本体は、本州付近に直接近づくことはない見込みです。ただ、強い暖湿気の一部が、今後東シナ海で顕在化する前線や低気圧に取り込まれながら東進、3連休にかけて本州付近に近づくでしょう。現時点では降水の主体は太平洋側と予想されていますが、日本海にも別の低気圧が発生する可能性があり、大気の状態が非常に不安定となる見込みです。常に最新の天気予報を確認するようにして下さい。

7日は西の地域ほど 8日は東の地域ほど晴れ間のチャンス 9日は広く雨

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7日(土)は、
はじめ西高東低の気圧配置となり寒気の影響が残りますが、西から次第に緩む見込みです。北陸地方ははじめ雲が多く、新潟方面を中心に雨が残りますが、西から次第に天気は回復するでしょう。北陸西部(福井・石川・富山)の午後を中心に雲は多めながら晴れ間も広がる見込みです。最高気温は、ほぼ平年並みですが、沿岸部は北よりの風がやや強く、風が冷たいでしょう。服装には注意して下さい。

8日(日)は、
大陸から日本海に中心を移す高気圧が、北陸地方を北から覆いますが、前線が西から次第に北上、前線上には低気圧が発生する見込みです。北陸地方は、北陸東部の新潟を中心に日差しはありますが、西から次第に雲が厚みを増してくるでしょう。西から雨の範囲が広がり、午後は福井方面から雨が降りだす見込みです。日没時刻が早まっています。車の運転はスピードを控えめにしましょう。最高気温・最低気温ともにほぼ平年並みとなる見込みです。

9日(月・スポーツの日)は、
前線を伴った低気圧が東海付近を進む見込みです。北陸地方は、厚い雲に覆われて、雨が断続的に降るでしょう。雨脚の強まる所もあり雨の降り方には注意して下さい。最高気温・最低気温ともにほぼ平年並みとなるでしょう。

紅葉情報 一部では見頃となるも 色づきが遅れている所が多い

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紅葉の見頃は、秋(9〜11 月)の気温が低いと早まり、高いと遅れます。8月の猛暑、9月は記録的な残暑となり、紅葉の名所の色づきは遅れている所が多くなっています。今後も、一時的に寒気の影響を受ける日はありますが、11月にかけての気温は全国的に平年並みか高めに推移する見通しです。このため、紅葉の見頃は、例年より遅いか例年並みでしょう。

それでも、北陸地方や近隣の地域では一部で見頃の所もあります。北アルプスの立山室堂平や乗鞍岳、中央アルプスの千畳敷、野麦峠など標高の高い所では、既に見頃となっています。このあと明日6日(金)にかけては、今シーズン一番の寒気が流れ込み、山麓でも色づきが進みそうです。

北アルプス方面では、3連休の7日にかけて降れば雪となる寒気が流れ込み、8日〜9日にかけては一転、寒気は東へ抜けて3000m付近でも広く降水(雨)が見込まれています。登山道が凍結したり、濡れて滑りやすくなる等、コンディションが悪い状況が続く可能性があります。この方面に紅葉狩りや登山を計画されている方は、現地の情報や最新の気象情報を確認し、防寒や防水など万全の装備や無理のない計画をするようにして下さい。

最新の1か月予報

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この先も、暖かい空気に覆われやすい時期があるため、向こう1か月の気温は平年並か高い見込みです。

きょう5日に発表された1か月予報によると、北陸地方の季節の歩みは、引き続きスローペースとなりそうです。ただ、天気は周期変化して、西高東低の冬型の気圧配置となる日もあり、気温の変動は大きくなりそうです。この先1か月の気温は平年並みか高い傾向ですが、一時的に寒気が強まり気温の下がる日も現れるでしょう。体調管理には十分注意して下さい。

また、降水量や日照時間は、ほぼ平年並みの予想となっていますが、10月も台風シーズンは続きます。日本近海の海面水温を見ると、まだ、東シナ海から本州南岸・関東沖の広い範囲にかけて、27℃以上の海域が広がっています。ひとたび、台風の進路が北上に転じれば、あまり勢力を落とすことなく、本州付近に近づいて大きな影響を与える可能性があります。特に、秋雨前線が本州付近に停滞する状況下で台風が接近すると大雨になることもあり、引き続き短期的・局地的な大雨や暴風には十分注意・警戒して下さい。

霧は秋の季語 これから冬にかけては特に幻想的な光景も

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霧は、空気中の水蒸気が冷えて凝結し、水滴になって地表面から空中を漂うものです。空気は、含むことが出来る水蒸気の量が決まっているため、冷やされると水滴に変わるのです。

これからの季節に多く見られる霧は、放射冷却により陸地で発生するものです。晴れて風の弱い夜は、地表付近の気温が下がり、空気中の水蒸気が水滴になって空中に浮かぶようになります。水蒸気の量が重要となりますので、雨上がりなどで地表付近の湿度が高い場合などは、特に発生しやすくなり、これは「放射霧」とも呼ばれています。盆地で発生することが多い「雲海」と呼ばれるものも、この放射霧のケースが多いようです。

また、海上で発生する霧もあります。こちらは、相対的に暖かい海上に冷たい空気が流れ込むと、海から蒸発した水蒸気が冷やされて湯気のような霧になるもので、「蒸気霧」や「けあらし」とも呼ばれています。こちらも天気が快晴または晴れで、風が弱く厳しい冷え込みとなった場合に、現れることがあります。

霧日数は年々減少 温暖化や都市化の影響による相対湿度の低下が一因か

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一般的に良く聞かれる湿度〇〇%は、相対湿度です。この相対湿度は、各気温毎に含むことができる水蒸気の総量に対して、何%の水蒸気が含まれているかを示したものです。同一の空気塊を考えた場合、気温が高い程湿度は低く、気温が低い程湿度は高くなります。

このため、地球温暖化や都市化による長期的な気温上昇が続く中にあっては、逆に相対湿度(湿度)は長期的には低下傾向が続いていくことになります。「湿度が低下していくということは、空気中の水蒸気量が減ることになりますので、霧の発生する日数も減少傾向になっているのでは」とも考えられます。但し、都市化だけでは説明できない不規則な変動も見られ、未解明な部分も多くあるようです。

図の北陸地方の5地点の霧日数の変化を見ると、全体としては減少傾向にあります。特に高岡の伏木では、100年当たりに換算すると30日以上の減少となり、最も減少幅が大きくなっています。(東京は100年当たりで57日の減少、京都は同様にして101日の減少)

地球温暖化や都市化による長期的な湿度の低下、短時間の極端な降水が増えて降水頻度(回数)が減ると、霧が発生するチャンスが減り、水墨画のような幻想的な風景を見られる頻度が長期的には減っていくかもしれません。

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