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8月の天候 異常な高温 年間の猛暑日最多など記録的暑さ 北陸や東北では極端な少雨

  • 2023年8月31日
  • tenki.jp

8月の天候を振り返ると、始めから終わりまで全国的に気温が高く、特に北日本や北陸では過去にない記録的な暑さとなりました。東京都心でも年間猛暑日の最多記録が出るなど酷な暑さに。晴ればかりで降水量が少なく、深刻な少雨の所も。

北日本や北陸で極端な高温 「観測史上最高」が続出

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この夏は、太平洋高気圧の張り出しが記録的に強まった影響で、7月に続き8月も、全国的に気温が平年より高くなりました。

8月1日からきのう30日までの30日間平均の平年差を見ると、特に北海道や東北、北陸、関東甲信、西日本の日本海側を中心に平年より2℃以上気温が高くなった所が多く、札幌市では平年より4.3℃も高い26.7℃、秋田市で平年より4.8℃高い29.9℃、新潟市で平年より4.0℃高い30.5℃など、北日本や北陸で顕著な高温となりました。

特に、8月上旬は極端に高温となり、最高気温は8月5日に福島県伊達市梁川で40.0℃を記録し、今年全国で初めての40℃以上を観測。その後、8月10日にも石川県小松市で40.0℃を観測しました。

お盆休みにあたる8月中旬も猛暑が続き、8月下旬もなかなか暑さは衰えず、8月23日の最高気温は、秋田市で38.5℃、札幌市で36.3℃に達し、統計開始以来最も高い気温となりました。青森市、秋田市、仙台市、金沢市、富山市など多くの地点で、年間の猛暑日最多記録を更新しました。

また、きょう8月最終日も全国的に気温が高く、新潟市秋葉区で39.4℃と40℃に迫る危険な暑さとなりました。

東京都心 57日連続真夏日 過去の年間最多猛暑日を大幅更新

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また、東京都心もこの8月は記録的な暑さとなっています。
猛暑日日数は8月が9回、7月が13回あり、この夏はこれまで計22回となりました。
1875年の統計開始から、今年は昨年2022年の年間猛暑日最多記録16回をはるかに上回っていて、最多記録を更新し続けています。
また、この8月は1日から31日まで一度も30℃を下回っておらず、8月に31日まで全日、最高気温が30℃以上になるのは、統計開始以来、初めてのことです。真夏日は7月6日から続いていて、きょう8月31日まで57日間も継続しています。

暑いのは日中だけではなく、夜間も気温が下がらず熱帯夜が続きました。
東京都心は、きょう31日朝の最低気温は26.0℃で、29日連続で熱帯夜となりました。

西日本太平洋側ほど多雨 北日本や北陸は少雨傾向に 降水量は平年の1割以下の所も

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8月は西日本を中心に台風の影響や、湿った空気の影響を受けやすくなり、西日本の太平洋側ほど降水量が多くなりました。
動きの遅い台風6号が沖縄付近で迷走し、九州の西海上をゆっくりと北上したため、沖縄や九州で雨量が増えました。8月1日〜30日までの降水量は屋久島で918.0ミリとなり、平年の約3.6倍となりました。

また、その後台風7号が、ゆっくりと本州に近づき、お盆の真っ只中に紀伊半島に上陸しました。紀伊半島の南東側斜面で雨量が増え、8月1日〜30日までの降水量は三重県大台町で1787.5ミリとなり、平年の3.70倍となりました。また、この時は、台風の中心から離れた場所でも大雨となり、中国地方で線状降水帯の発生が相次ぐなど記録的な大雨となりました。

一方、北陸や東北の日本海側は日照りが続き、8月の降水量は極端に少なくなりました。
きょう31日、東北と北陸地方を対象に、少雨と長期間の高温に関する気象情報が発表されました。
8月1日から30日までの降水量の30日間平均を見ると、東北から北陸にかけて平年の2割以下にとどまっている所が多く、1割にも満たない所があります。

きょう31日に発表された1か月予報によると、北陸や東北の降水量は平年並みです。雨の降る日はあっても、少雨を解消するようなまとまった雨はしばらくなさそうです。農作物や水の管理、熱中症対策などの健康管理に十分に注意してください。

台風が6個発生 台風11号と台風12号に注意を

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8月はじめは台風の発生は比較的少なかったものの、後半になって南の海上には続々と台風が発生し、午後3時現在、日本の周辺の海域には3つの台風が発生しています。この8月の台風の発生数は6個となり、ほぼ平年並みとなりました。

台風9号は大陸の方へ、ゆっくりと西へ進む見込みです。
台風11号は、あさって9月2日頃にかけて、強い勢力で沖縄に近づく恐れがあります。沖縄地方では台風の接近に伴って大荒れの天気となるでしょう。2日にかけて、大雨や暴風、高波に警戒してください。2日は、飛来物によって負傷したり、走行中のトラックが横転するおそれもある猛烈な風が吹く見込みです。不要不急の外出を控え、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重に警戒してください。

また、台風12号は、9月2日頃にかけて、小笠原諸島に近づく恐れがあります。今後の情報にご注意ください。

まだまだ台風シーズンが続きます。
あす9月1日は「防災の日」。台風への備えを行って、発生している際にはこまめに情報を取得し、安全にお過ごしください。

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