台風6号が接近中の先島諸島では、雨や風が強まり大荒れの天気が続いています。台風6号は、あす4日にかけて同じような場所に停滞したあと、5日にかけてゆっくりと東へUターン。沖縄ではすでに記録的な大雨となっている所もあり、災害に厳重警戒。来週は、九州や四国に近づく恐れも。
きょう3日正午現在、大型で非常に強い台風6号は、宮古島の北北西約220kmを西北西へゆっくりと進んでいます。あす4日にかけて同じような場所に停滞したあと、5日にかけてゆっくりと東へUターンするでしょう。
台風は強い勢力を維持したまま、沖縄や奄美付近をゆっくりと東に進む見込みです。沖縄や奄美ではいったん雨や風が弱まっても、最接近に伴って6日頃にかけて台風本体の活発な雨雲がかかりやすく、また、暴風が吹き荒れるなど大荒れの天気が長引く恐れがあります。
まだ予報円が大きく進路が定まっていませんが、来週は九州や四国に近づく恐れがあります。また、太平洋沿岸は平年よりも高い海水温となっているため、台風があまり勢力が衰えないままに、近づく恐れがあり、注意が必要です。
今後の台風の動きや影響に十分ご注意ください。
きのう2日から台風本体の雨雲がかかり続けている沖縄では8月として記録的な大雨となっている所もあります。
きょう3日午後1時までの48時間降水量は、沖縄本島地方読谷村で363.5ミリ(8月の1位の値を更新)、久米島空港で319.5ミリ(8月の1位の値を更新)を観測しました。
午後1時までの48時間降水量は、宮古島で303.0ミリとなり、たった2日間で平年の8月1か月分の降水量を大幅に上回る大雨となっています。※宮古島の8月1か月の平年の降水量は257.4ミリ。
今回の台風6号は中心の東から南側に活発な雨雲を伴っていて、まだしばらくは先島諸島を中心に大雨が降りやすいでしょう。
すでに記録的な大雨となっている所では、少しの雨でも土砂災害などに厳重な警戒が必要です。危険な場所には近づかないでください。
台風本体や周辺の発達した雨雲により、沖縄地方や奄美地方では雷を伴った激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。
更なる大雨が予想されるため、災害のリスクが高まるでしょう。週末にかけて大雨に一層の警戒をしてください。
4日正午までの24時間に予想される雨量(多い所)
沖縄地方 200ミリ
奄美地方 80ミリ
5日正午までの24時間に予想される雨量(多い所)
沖縄地方、奄美地方 100から150ミリ
6日正午までの24時間に予想される雨量(多い所)
奄美地方 100から200ミリ
沖縄地方 100から150ミリ
土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。また、竜巻などの激しい突風や落雷に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。
沖縄地方では非常に強い風が吹いて暴風となっている所があります。
また、海上は猛烈なしけとなっています。奄美地方では強い風が吹いて、大しけとなっています。
沖縄地方では、あす4日にかけて非常に強い風が吹き、海上は猛烈なしけが続く見込みです。
5日には、台風の接近に伴って沖縄地方や奄美地方で再び暴風となり、猛烈にしける見込みです。九州南部でも5日は大しけとなるでしょう。
3日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
沖縄地方 28メートル(40メートル)
奄美地方 18メートル(30メートル)
4日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
沖縄地方 23メートル(35メートル)
奄美地方 19メートル(30メートル)
5日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
沖縄地方、奄美地方 25から29メートル(35から45メートル)
3日に予想される波の高さ(いずれもうねりを伴う)
沖縄地方 10メートル
奄美地方 6メートル
4日に予想される波の高さ
沖縄地方 10メートル
奄美地方 6メートル
5日に予想される波の高さ
沖縄地方、奄美地方 11メートル
九州南部 7メートル
高波に厳重に警戒し、暴風に警戒してください。また、台風の影響と大潮の時期が重なるため、沖縄地方や奄美地方では潮位が高くなる所があるでしょう。沖縄地方では4日にかけて、高潮や高潮と重なり合った波浪による浸水に厳重に警戒してください。
沖縄・奄美地方ではゆっくりとUターンする台風6号の影響が長引く見込みです。
危険な場所には近づかず、安全な場所でお過ごしください。災害の危険度分布などを確認し、自治体が発表する情報などにもご注意ください。
