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「純和風の庭vs和モダンの庭」徹底解説!

  • 2023年1月28日
  • NUKUMORE

和風の庭は、純和風の庭と和モダンの庭に大きく分けられます。伝統的な日本建築に合う純和風の庭、現代建築にも調和する和モダンの庭。それぞれ門まわりや庭のデザイン、使う素材や施工法も異なります。ここではその違いを分かりやすく解説します。

純和風の庭

日本古来の伝統的な形式をふまえたしっとりとした佇まい 本格的な純和風の門まわり
数寄屋づくりの門まわり。門屋の隅にクロマツを植えています。大阪府O邸、設計・施工=植忠 bm1611_p45_map_1_1673835101 蹲踞のある純和風の庭
地面はすべて苔で覆い、周囲を竹穂垣で囲んでいます。茶庭に降り蹲踞と水琴窟を設置し、水琴窟の音色をお庭に響きわたらす設計。茨城県I邸、設計・施工=ソーマオリジナルガーデン(株)筑波ランドスケープ bm1611_p45_map_2_1673835116 ◆門構えには形式がある
純和風の門まわりは、建物が伝統的な日本建築の場合につくられることが多く、数寄屋門や冠木門などがあります。

◆素材は石・竹・植物などの自然素材
純和風の庭では、一般的に周囲を竹垣で囲み、築山をつくり、蹲踞を設置します。庭の素材は木材・竹・自然石・砂利・植物などの自然素材が中心で、植物は雑木・下草・苔が使われます。自然素材のため、数年後にはメンテナンスが必要になってきます。

◆主庭・坪庭の約束事がある
純和風の庭は、エリア別に主庭・坪庭・中庭があり、テイスト別に石組みの庭・池のある庭・苔庭・枯山水の庭などがあります。庭石の据え方・組み方、飛石の打ち方、灯籠や手水鉢、役石の配置の仕方にも約束事があります。

和モダンの庭

落ちついた色使いでモダンなイメージの現代住宅に調和する 建物と調和した和モダンのエクステリア
建物と合う和風のアプローチ。建物に合わせて黒の石英岩の乱貼りに。建物基礎(土台)はコクマザサで隠して。クロチクを列植。岐阜県S邸、設計・施工=direct和 bm1611_p45_map_3_1673835160 静寂な癒しの庭
客間からながめたモダン和風のお庭。ガラスの角柱を使用して幻想的な輝きを放つお庭に。兵庫県M邸、設計・施工=(株)四季 サンリ bm1611_p45_map_4_1673835172 ◆門構えのデザインは自由
和モダンの門まわりは、特に日本建築でない現代住宅の場合にもつくられ、門構えのデザインは自由です。京都の町家のような落ちついた色使いの縦格子や角柱、または石柱などで目隠することが多いです。

◆素材はアルミなどの人工素材も
和モダンの庭の素材は、自然素材に限らず、人工の竹垣や石材、アルミ製の格子や角柱もよく使われます。最近は本物の木の質感に近い素材もあり、メンテナンスフリーのものもあります。植物も、雑木に限らずさまざまな樹種が使われます。

◆庭のデザインは自由
純和風の庭のように特に約束事はなくデザインは自由で、ウッドデッキ・テラス・ガーデンルームとの組み合わせもあります。縦格子・横格子のウッドフェンスや塗り壁などがよく使われます。

和の庭の関連用語解説

● 門屋(かどや)
門に付属して建てられた小屋。

● 冠木門(かぶきもん)
門の形式の一種。2本の柱の上部に横木(冠木)を柱 から出して差し込み、扉をつけたもの。屋根は架けない。

● 水琴窟(すいきんくつ)
手水鉢や蹲踞の地中につくった空洞の中に水滴を落下させ、水音を反響させる仕掛け。

● 数寄屋づくり(すきやづくり)
茶室建築の手法を使った茶室風の建物。

● 数寄屋門(すきやもん)
門の形式の一種。数寄屋づくり(茶室建築の手法を使った茶室風の建物)でつくられた門。

● 蹲踞(つくばい)
茶庭において、手水鉢を使うために手水鉢を中心として構成された設備。

● 役石(やくいし)
露地の中で、茶会を円滑に行うための一定の役割を持った石。蹲踞の例では、手燭石・湯桶石・前石・水掛け石などがある。

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