栗のイガは優秀な染料です。みょうばん媒染でマロンベージュに、鉄媒染で品のあるグレーに染まります。縄文時代には栗が栽培されていたといわれ、当時から味とともに色の美しさが知られていたのかも...!(ここでは後媒染でおこないます。)
「後媒染(あとばいせん)」とは
後媒染(あとばいせん)とは、「染色」→「媒染」→「染色」という工程をふむ、染色の方法です。
媒染には、染色工程の前に行う「先媒染」と、染色工程の後に行う「後媒染(中媒染とも言う)」があります。
■先媒染:媒染→染色
■後媒染:染色→媒染→染色
どちらの媒染方法もそれぞれの良さがあるので、状況や好みで使い分けるとよいでしょう。
準備するもの
草木染の基礎は別ページで紹介しているので、こちらも参考にしてください!【草木染めの基礎】はこちらから
・アンティークレース(木綿)100g
・栗のイガ100g(布と同量)
・木酢酸鉄液 10g
・鍋もしくはボウル 1個
・ザル、不織布、バケツ、箸(ステンレスの染色棒)
作り方
栗のイガを煮て染液を作る
01 生地の重さの20~40倍量の湯に、洗った栗のイガを入れます。
02 沸騰してから20分中火で煮出します。
03 2をザルと不織布でこしとります。
アンティークレースを染める
04 水に浸しておいたレースを、水気を絞って広げてから染液に浸します。
05 レースを動かしながら、20分中火で煮ながら染めます。
06 火を止め、30分~1時間放置冷却します。
鉄媒染する
07 レースの重さの20~40倍量の水に木酢酸鉄液を溶かし入れ、媒染液を作ります。
08 レースの水気を絞って広げてから、媒染液に浸します。
09 レースを動かしながら、20分ほど浸して媒染します。
水洗いする
10 9の水気を絞って、レースを広げます。
11 ていねいに水洗いしてください。
【memo】
木綿は色が染まりにくいため、通常は先に濃染処理をほどこしますが、今回は淡い色調に仕上げたかったので、濃染処理をしませんでした。濃染処理をするかしないかを上手に使い分けることで、染め上がりの雰囲気を変えることができます。
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