4LDKの新築注文住宅を建てて憧れのマイホーム生活を送る...はずだったアベナオミさん一家。現実は、10年も経たないうちに築36年の賃貸マンションへ引っ越し、しかも間取りは5人家族で2LDK...。ローンが払えないわけでも、転勤でもないその理由とは!?「賃貸か持ち家か？こだわりマイホームを手放して賃貸生活でお金も貯まりました」連載第8回目は、大事なことなのに向き合うのが怖い「将来のお金の不安」について。
作者のアベナオミ(@abe_naomi_)さんは夫と2男1女の5人家族。夫婦共働きで子育てしながら、念願の広々マイホーム生活を満喫していたが…広すぎる家はメリットもあるけど、デメリットもあった！部屋までいちいち遠い、掃除も庭の手入れも広すぎて大変、冷暖房費はかさむし、大きな収納があるからとかえってモノが増えていく、余計に部屋は片付かない。あげく町内会の当番まで回ってきて、どんどんタスクが山積みに。そんな中、たまたま生前整理を考えたことをきっかけに、よりミニマムな生活、防災を意識した室内環境を整えていったアベさん。なんとこの広いマイホーム自体が家族にとって不要かも!?ということに気づいてしまった…子どもたちの進学や老後など将来のお金の不安も考慮して、最大の固定費であるマイホームを手放すことを、ついに決断する！
断捨離、片付け方、家庭の防災から、子どもの教育方針、将来のための資金計画、不動産売却まで、暮らしや子育てのヒントが満載。住まいに困ってる人も、困っていない人も、ぜひ一読いただきたい、お役立ち実録コミックエッセイ。
■貯金が増えた途端に姿を現したのは…？
「お片付け大作戦」を決行してから数カ月後、貯金が増えたことに気づいたアベさん。不思議に思い夫に話すと、最近はアベさんの無駄遣いが減り、その分が貯金にまわっただけだという。
「貯金も投資ももっと頑張れるかも！」と喜んだ瞬間、目の前に姿を現したのは、今まで見て見ぬふりをしてきた「将来のお金の不安」。子どもたちも成長し、そろそろ待ったなしだと思ったアベさんは、思い切って夫にお金の話を切り出すことにした。
■お金の不安は向き合うことで小さくなる
お金の話になると不機嫌になる夫と話し合いを重ね「夫婦の目標」を決めるまでに至ったアベさんに、その過程を伺った。
――つみたてNISAは難しくないですか？現在も続けていらっしゃるのでしょうか？
つみたてNISAは、無理のない金額から始めたので心のハードルはすごく低かったです。今はつみたてNISAも続けつつ、日本の個別株やアメリカの投資信託、ほかにもFXなども運用しています。実はそもそも株には興味があった人間なので、向いていたのかもしれません。小さい頃、4世代同居家庭だったのでいつもテレビはNHKが流れていて、当時YouTubeもスマホもなかった時代ですから暇だったんですよね。そんなアベの楽しみは1時間ごとのニュースの最後「では、本日の株と為替の値動きです〜」だったんです。だいぶ変な子どもですよね。小さな頃から株価や為替を見続けていたので、今も株価や為替を見るのは楽しいです。株主優待も大好きです。
――「将来のお金の不安」はきちんと向き合うことで小さくなるのでしょうか？
ぼんやり不安だと思っているよりも、具体的に不安なことを洗い出したほうが潰せるものは潰していくことができるので、我が家の不安はだいぶ小さくなりました。一番よくないのは見て見ぬふりだと思います。なんとなくわかっているけど改善しなかった、数年前の私たち夫婦の状況はよくなかったと思います。将来のことは誰にもわからないので、絶対はありません。不安がゼロになることはないと思いますが、しっかり向き合って小さくしていきたいですね。
――8話では、まず「夫婦の目標」を決めるところにたどり着きました。お金のことにきちんと向き合おうと考えてから、ここに至るまでにどのくらいご夫婦で話し合いをしましたか？心が折れるようなこともありましたか？
実際には数週間におよぶ話し合いだったと思います。雪山を少しずつ崩していくように、お互い慎重に話をしました。夫婦で調べ物をしたり勉強したり、寝る直前や運転中、2人でスーパーで買い物しているときなど、短時間でも毎日時間をとって話し合いました。この時に、お互いの金銭感覚のチューニングができたのも大きな成果でした。
次回はいよいよ最終回！お金についての話し合いを重ねたアベさん夫婦、子ども3人のロングスパン子育てを乗り切るために決めた目標とは？
取材協力：アベナオミ(@abe_naomi_)
