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「美人は生きやすい?」整形したら周囲の評価は上がった!そこに整形前の自分と同じ顔の女の子が現れて【作者に聞く】

  • 2024年4月29日
  • Walkerplus

ゴールデンウィークに読んでおきたいおすすめ漫画を紹介する。今回は、整形した女の子の前に整形前の自分と同じ顔をした女の子を発見する話。

本作は、モーニング月例賞で「期待賞」を受賞した白梅僚人(@eiichi_manga)さんの「同じ顔の女」。整形した朋美の前に、過去の自分とそっくりな顔をした女の子と出会う。自分らしく生きる彼女の姿を見て「自分はなぜ、彼女のように生きられなかったのか?」と、自身を好きになれなかった自分に問いかける。その答えは?


■「いろんな幸せの形があっていい」というコメントは涙が出るくらいうれしかった!
整形前、朋美はブスでデブだった。容姿のことで学生時代いじめられていたことあり、自分も自分の容姿が嫌いになった。実際、整形をすると周囲の評価も自己肯定感が上がっていいことづくめ。そんなある日、大学で整形前の自分の顔にそっくりな女の子を見つける。容姿のことでいじめられていた朋美は、つい彼女のことを目で追っていた。

 
本作は多くの人が悩む「容姿」を題材に「整形することで変わることができた朋美」と、「自分の容姿を受け入れ、人生を謳歌するなっちゃん」2人の女の子の生き方を描く。制作のきっかけは、もともと白梅さんが「整形した女の子が主人公のプロットを書いた」ところからスタート。そこで「担当編集さんに『整形前の自分と同じ顔の人間が現れたらおもしろいのでは?』というアドバイスをいただいた」ことで主軸が決まった。

とくに「自分の見た目が嫌で整形する女性」の心理描写は、とても丁寧に描かれている。そこには「自分が経験したことのある苦しみと、このキャラクター(朋美)が持っている苦しみの共通点を探しながら執筆した」と、話す。制作するうえで「主人公の『朋美という人間』は実在すると考え、どんな人物かイメージを固めるためにいろいろなことをしました。『朋美という人間は本当にこう考えるのか?本当にこの台詞を言うのか?』ということは、描いている最中ずっと考えていて、モノローグや台詞に少しでも違和感があれば何度でも描き直しました」(白梅さん)

「自分の見た目が嫌で整形する主人公」と真逆の位置にいるのが「周囲にブスと言われても、自分のことが好き」という、なっちゃんの存在だ。「このキャラクターは、常に『カッコよく』見えるように気をつけました!好きなものを貫いている人にとても憧れるので、そういう人の魅力を表現したいと思って描いています。なっちゃんは、世間一般的に美しいという価値観から外れているかもしれませんが、個人的には常に『ええやん…』と思って描きました(笑)」

「私はどうして自分を大切にできなかったの?」朋美が後悔の涙を流すシーンがあるが、結果として「いろんな幸せの形があっていい」などのコメントが届き、12万のいいねがついたことがその答えだろう。「Xにこのコメントを最初にいただいたとき、『作品を一言で表すとこうなるのか!』と感動しました。また、『主人公と似た苦しみを持つ人が、少しでも楽になればいいな』と願いながら描いた作品だったので、『ホッとした』『前向きになった』などのコメントをしてくださった方がいたことは、涙が出るくらいうれしかったです」と、大きな反響について感想を述べた。

本作は、モーニング月例賞で「期待賞」を受賞。心理描写だけでなく、どちらの生き方も正しいと背中を押すラストは、容姿や生き方に迷いを持つ人たちの気持ちをアップデートしてくれる。また、現在コミックDAYSにて、ラブコメの読切漫画「二階堂先輩の秘密」を公開中だ。


取材協力:白梅僚人(@eiichi_manga)

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