織り物のような風合いで美しく編み上がる「アフガン編み」の小物を作ってみましょう!基本のプレーンアフガン編みで編んだコースターは、初めての方にもおすすめです。1は単色、2は往きで色をかえたタイプ、3は戻りで色をかえたタイプです。
1:単色で、2:往きで色をかえて、3:戻りで色をかえて。
すべて同じ編み地ですが、糸の使い方で印象ががらりと変わるのがおもしろい!角にはアクセントの玉編みを編んで。
アフガン編みの基礎
「アフガン編み」とは
アフガン編みとは、棒針編みとかぎ針編みの2つの技法を合わせた編み方です。棒針の先がかぎ状になっている「アフガン針」を使って編みます。棒針編みよりも形くずれしにくく、かぎ針編みよりも糸の使用量が少なくて済むという特長があります。
必要な用具
a.アフガン針
アフガン針は、棒針の先が太さに比例したかぎ針になっています。号数の数字が大きくなるほど太くなります。糸の太さに合わせて針の号数を選びましょう。
※太さの規格は棒針と同じです。
b.とじ針
糸端の始末や、編み地どうしをはぎ合わせたりするときに使います。
c.段目リング
編み目に引っかけて、目印にします。
d.はさみ
編み糸等を切るときに使います。
編み糸のかけ方とアフガン針の持ち方
<編み糸のかけ方>
糸を左手の甲側から薬指と小指の間にはさみ、写真のように人差し指にかけてから親指と中指で持ちます。※棒針編みやかぎ針編みと同様です。
<アフガン針の持ち方>
※左手に糸をかけて編み地を持ち、右手で針を持ちます。
・往き
往きは、棒針編みと同様に右手の親指と人差し指で針の上から軽く握り、残りの指を添えます。
・戻り
戻りは、かぎ針編みと同様に右手の親指と人差し指で針の下から持ち、中指を添えます。
※目数が多くて編みづらいときは、往きと同様に持って編んでもよいでしょう。
基本的な編み方
「往き」と「戻り」
アフガン編みは、目をかけながら右から左へ編み進む「往き」と、往きで針にかけた目を引き抜きながら左から右へ編み進む「戻り」の1往復で1段になります。基本的には、いずれも編み地の表側を見ながら編みます。
「往き」
往きは、棒針編みのように編み地から糸を引き出して針にかけながら、右から左に進みます。
「戻り」
戻りは、往きで針にかけた糸をかぎ針編みのように引き抜きながら、左から右に進みます。
編み目の数え方
この写真のように、往きを「表編み目」、戻りを「戻り編み目」で編んだ編み地を
プレーンアフガン編みといいます。アフガン編みのもっとも基本的な編み地です。
必要な材料
★できあがり寸法:縦12cm、横12cm
【材料】
◆使用糸:ハマナカ わんぱくデニス
No.1:青(45)10g
No.2:薄茶(58)8g、黄(43)5g
No.3:生成り(2)8g、キャメル(61)5g
◆用具
・ハマナカ アミアミ手あみ針玉付アフガン針 8号
・ハマナカ アミアミ両かぎ針ラクラク 6/0号
◆ゲージ(10cm四方)
・プレーンアフガン編み 19目 17段
基本的な編み方
「往き」と「戻り」
アフガン編みは、目をかけながら右から左へ編み進む「往き」と、往きで針にかけた目を引き抜きながら左から右へ編み進む「戻り」の1往復で1段になります。基本的には、いずれも編み地の表側を見ながら編みます。
・往き
往きは、棒針編みのように編み地から糸を引き出して針にかけながら、右から左に進みます。
・戻り
戻りは、往きで針にかけた糸をかぎ針編みのように引き抜きながら、左から右に進みます。
編み目の数え方
この写真のように、往きを「表編み目」、戻りを「戻り編み目」で編んだ編み地をプレーンアフガン編みといいます。アフガン編みのもっとも基本的な編み地です。
編み方図
No.1 コースターの編み方図
No.2 コースターの編み方図
No.3 コースターの編み方図
作品づくりの流れ
1.鎖編みの作り目をし、プレーンアフガン編みでコースターを編み、引き抜き編み止めします。
2.続けてかぎ針で縁編みを編みます。
編み方手順
1.作り目をします
アフガン針で鎖編みを19目編みます。作り目が終わった時点で針にかかっている輪が、1段めの1目めになります。
2.1段めの「往き」を編みます
※1段めの往きは、鎖の半目を拾って編みます。
<表編み目>
表編み目
01 矢印のように作り目の2目めの鎖の半目に針を入れます。
02 矢印のように針を動かして糸をかけます。
03 矢印のように引き出します。
04 引き出したところです。表編み目が編めました。
05 1~4と同様にして左端まで編みます。1段めの往きが編めました。
3.1段めの「戻り」を編みます
<戻り編み目>
01 矢印のように針を動かして糸をかけます。
02 矢印のように針にかかっているループを1つ引き抜きます。
03 引き抜いたところです。戻り編み目が1目編めました。続けて1と同様に針に糸をかけ、今度は矢印のように針にかかっているループを2つ引き抜きます。
04 引き抜いたところです。2目めの戻り編み目が編めました。
05 3目め以降も3をくり返して右端まで編み進みます。
06 右端まで編めました。1段めのできあがりです。針にかかっている輪が次の段の1目めになります。
4.2段めの往きを編みます
01 2段め以降の往きの表編み目は、矢印のように前段のタテ目に針を入れます。
02 針に糸をかけ、矢印のように引き出します。
03 表編み目が編めました。次の目にも同様に針を入れて表編み目を編みます。
04 1~2をくり返し、左端まで編み進みます。
05 2段めの往きが編めました。
5.2段めの戻りを編みます
01 1段めの戻りと同様に、針に糸をかけ、矢印のように針にかかっているループを1つ引き抜きます。
02 引き抜いたところです。続けて針に糸をかけ、今度は矢印のように針にかかっているループを2つ引き抜きます。
03 2をくり返して右端まで編み進みます。2段めのできあがりです。
6.3~17段めを編みます
01 3段め以降も2段めと同様に、往きは前段のタテ目を拾って表編み目を編みます。
02 戻りは戻り編み目を編みます。
03 17段めまで編めたところです。
7.引き抜き編み止めします
<引き抜き編み目(引き抜き編み止め)>
01 17段めのタテ目に矢印のように針を入れます。
02 針に糸をかけ、矢印のように針にかかっている2つのループを一度に引き抜きます。
03 引き抜いたところです。引き抜き編み目が編めました。
04 1~2をくり返します。
05 引き抜き編み止めができました。
8.かぎ針で縁編みを編みます
※わかりやすくするために、糸の色をかえています。
01 アフガン針にかかっているループをかぎ針に移し、立ち上がりの鎖1目を編みます。
02 編み地を90度回転させ、編み地の左端を上にして持ち直します。矢印のように針を入れて細編みを編みます。
左端のタテ目の外側にある戻り編み目の裏山に針を入れる
03 角は鎖1目編みます。
04 編み地を90度回転させ、作り目側を上にして持ち直します。作り目側からは、矢印のように1段めのタテ目と作り目の鎖の1本の糸を拾って細編みを編みます。
05 編み地の右端からは矢印のように1目めの外側の1本を拾って細編みを編みます。
06 引き抜き編み止めからは矢印のように頭の鎖2本を拾って細編みを編みます。編み方図を参照しながら2段編みます。
色のかえ方(「往き」で色をかえる)
No.2の作品で使用する「色のかえ方」について解説します。
01 黄の糸で作り目と1段めの往き、戻りを編みます。
02 1段めの最後の戻り編み目を編むときに、薄茶の糸にかえます。
03 薄茶の糸にかわりました。これが2段めの1目めになります。黄の糸は休めておきます。
04 そのまま薄茶の糸で2段めの往きと戻りを編みます。
05 2段めの最後の戻り編み目を編むときに、休ませておいた黄の糸にかえます。
06 2~4をくり返して1段ごとに色をかえます。
色のかえ方(「戻り」で色をかえる)
No.3の作品で使用する「色のかえ方」について解説します。
01 キャメルの糸で作り目と1段めの往きを編みます。左端まで編めたら写真のように糸を針の手前から向こう側にかけます。
02 続けて生成りの糸を針の向こう側から手前にかけ、矢印のように一度に引き抜きます。
※わかりやすくするために、糸の色をブルーにかえています。
03 引き抜いたところです。そのまま続けて生成りの糸で1段めの戻りを編みます。
04 2段めの往きも生成りで編み、左端は矢印のようにタテ目と1で針にかけた糸を2本一緒にすくって表編み目を編みます。
05 2段めの往きが編めました。
06 1~3と同様にしてキャメルの糸にかえます。3段め以降も同様に左端で色をかえながら編み進みます。
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