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Vol.07 これからの時期、スズメバチに注意

  • 2005年10月6日

 今回はスズメバチによる事故・それらの対処のしかたを紹介します。

蜂

 スズメバチに襲われる事故が相次いでいる。先月17日には福島県で男性1人が死亡し、東京都調布市でも中学生らが集団で襲われてけがをした。春先の記録的な少雨の影響で、今年は繁殖を増やしたのではないかと思われる。1946年以降、西日本の太平洋側は過去最低、東日本の太平洋側は3番目に少なかった。これから10月にかけては、特に攻撃性が強まる季節を迎えるため、巣には絶対に近づかないようにしてほしい。この時期、巣は最も大きくなり、凶暴なオオスズメバチの巣がクマに襲われるケースが相次ぐ。巣をなくしたオオスズメバチがキイロスズメバチの巣を襲うなど、スズメバチに警戒心が強まり、攻撃性が高まるのである。

 また、ハチが都市環境に適応するようにもなり、また郊外に住宅もできたため、近年、ハチと人間がおなじ地域に住むようになった。庭に巣を作ることもあるので、庭いじり等の際は、事前にハチがいないか確かめることをおすすめする。

福島県でのケース
 先月9月17日午前6時頃、福島県浪江町の神社の敷地内で、近くに住む男性(58)が頭をスズメバチに刺され、まもなくショック死。

東京都でのケース
 上記と同日、17日午前9時40分ごろ、清掃活動をしていた中学生ら6人が、学校周辺の林の中でスズメバチとみられるハチに刺されて軽いけがをした。

広島県でのケース
 広島県安芸高田市の田んぼでは1日、近くの農業男性(77)が作業中、ハチに刺され、アレルギー性ショックで死亡した。男性は5年ぐらい前にもハチに刺されたことがあった。一度、ハチに刺されると、ショックを起こしやすくなるアナフィラキシーショックが原因。

その他のケース
 新潟では今年8月以降、ハチに刺された登山者が、3回にわたってヘリコプターで救助されている。
 このほかにも8月から9月にかけて愛知県岡崎市や鹿児島市などで小、中学生らが集団で襲われてけがをしている。ハチに刺されて死亡したのは、厚生労働省がまとめた調査で全国で24人(2003年度調べ)にのぼっており、大半がスズメバチとみられる。
 スズメバチは春先、女王バチが巣作りを始める。女王バチは雨にぬれない場所に巣をつくるため、雨が少ないことは巣作りの好条件になったと思われる。

スズメバチへの対処のしかた

  • 黒や青い服は避ける(黒は攻撃対象物ととらえられる)
  • 巣を見つけたら逃げる(巣から離れるほど攻撃力は落ちる)
  • 急な動きはしない(手ではらったり、急に向きを変えたりしない。巣を見たら静かに後ずさりして離れる)
  • 香水や化粧品はつけない(においに敏感。汗にも反応)
  • 刺されたらすぐ水洗い(毒は水溶性なため)
  • 抗ヒスタミンの薬を塗る
  • すぐ病院に行く
  • 一度刺されたら細心の注意を(体に抗体ができている可能性がある)

このような事件が続くと、「ハチ=害虫」のようなとらえられ方をされる向きがあるが決してそうではない。動物と人間が共存してきたバランスが、様々な要因(環境破壊、都市化、気候変動、人間の無知等)によって崩れてきたからである。このようなとき、人間は一歩立ち止まって、動物のくらしに目を向けてその原因にこそ考えなくてはならないと思う。「あぶないから外に出ない」のではなく、「よく知るために、よく知識や技術を身につけるために、体験をして欲しい」と思う。

大橋 光雄さん

著者プロフィール
大橋 光雄 (おおはし みつお)
九州は福岡にて大学、専門学校の講師業の傍ら、新聞、テレビで活躍中。野外ゲームの杜主宰、日本キャンプ協会安全管理委員

 

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