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犬の散歩にも「クマよけスプレー」が必要!? 義父が一人でクマ退治! 日常的にクマが出没するアラスカでのクマ対策は

  • 2023年12月27日
  • レタスクラブニュース


今年はクマの出現が相次ぎ、多数の地域で深刻な被害が出て注意喚起がされています。
アラスカ出身の男性と結婚した漫画家のざわじまれなさんは、アラスカでの日常生活の中での「クマよけ」対策について、著作『アラスカワイルドファミリー』の中で綴っています。日本よりもクマが日常的に身近に出現するアラスカでは、どのような対策をしているのでしょうか。

犬の散歩にもクマよけが必要なアラスカ生活




アラスカ出身の夫・トマさんと、日本の大学で出会って結婚したレナさん。
結婚後も日本で生活していたレナさんでしたが、夫の実家・アラスカに帰省して年末年始を過ごすことになりました。





義実家でお義母さんに誘われ、飼い犬の散歩に出ることになったレナさん。
「念のためこれ持ってね」と手渡されたのは、なんとクマよけの「ベアスプレー」!
トウガラシなどが入った催涙スプレーで、クマを撃退するのに使うベアスプレーは、アラスカ生活での必須アイテムなのだとか。



外に出たざわじまさんは、家の前にある蓋付きの箱に気が付きます。クマの顔が描いてあるその箱が何か尋ねると、「クマ対策がされているゴミ箱」とのこと。夏場は結構ゴミ箱を荒らされるとのことで、クマに倒されても開かない仕組みになっているのだそうです。家の目の前にもクマが現れることがあると聞いてレナさんは驚きます。

ちなみに、アラスカのクマ「グリズリー」は大きいもので体長2メートル、体重450キロほどもあるのだとか……。





またクリスマスの夜のディナーの時、夫のトマさんが「昔、何年か連続でクマ肉が食卓に出てきたことがあったよね」と思い出したように話し始めました。お義母さんによると、お父さんがひとりでキャンプしてたときに遭遇したクマを倒して、そのままトラックで持って帰ってきたのだとか…。







さて、アラスカ滞在中に、実家のあるアンカレッジを離れて夫婦で小旅行に出たレナさん。ウィッティアには一見普通のマンションに見える建物がありますが、この町の住民ほぼ全員がこの建物に住んでいると聞いて驚きます。建物には売店から公共施設まで街の機能がほぼ集約されているとのことですが、その理由は天候とクマ。土地がいくらでもあるのにわざわざ集合住宅で暮らしているのは、真冬はものすごい雪と風でなかなか外に出られない上に、クマの出現が多いからとのこと。なんとも切実な理由ですね。

コミックエッセイの中でもクマのエピソードが盛りだくさんでしたが、こぼれ話を著者のざわじまれなさんに聞いてみました。


ざわじまれなさんに聞くアラスカの熊エピソード


──漫画の中にもインパクトのあるクマエピソードが続出でしたが、他にクマに関するエピソードはありますか?

ざわじまれなさん「数年前ですが、アラスカでは強い臭いに惹かれて屋外トイレの中に潜んでいたクマに襲われ、お尻を負傷する…という事件があったようです」

──トイレで襲われる!? 恐ろしいですね……。

ざわじまれなさん「アラスカで一般的に見られるグリズリーは、3km以上先のにおいも嗅ぎつけることができるので、ハイキングで食べ物を持っていく場合にはなるべく匂いの強いものは避ける、ということを現地では言われました」

──クマ対策でベアスプレーを持ち歩くエピソードがありましたが、他にクマ対策グッズはどんなものがありましたか?

ざわじまれなさん「クマよけのベルがよく売られていますね」

──アラスカに旅行に行くならこれだけは気をつけた方がいいということはありますか?

ざわじまれなさん「アラスカの至る所に出現するムース(ヘラジカ)には要注意です。一見温厚そうな見た目ですが、特に子連れのムースはクマよりも凶暴だと言われているので、絶対に刺激しないようにしてください…!」



   *    *    *

日本では道端でヘラジカに遭遇することはありませんが、住宅地にも現れるようになったクマには十分注意したいですね。クマの目撃情報があるエリアの方は、クマの出没した場所にはなるべく近づかず、周囲に気をつけて行動してください。

取材・文=レタスユキ

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