この夏の猛烈な暑さでバテバテな人も多いのでは? そんなときは「お酢」をとると疲労回復に役立ちますよ。さっぱりおいしい酢を使った爽やかドリンクのレシピを、4種類ご紹介します!
▶教えてくれたのは
農芸化学博士
小泉幸道先生
東京農業大学名誉教授。専門は発酵食品学、醸造学(酢)で、40年以上、酢の研究を行なってきた「お酢博士」。酢に関する著書が多数ある。
ワタナベマキさん
料理家。日々食べるものをおいしく丁寧に作る料理が人気。雑誌、テレビなどで幅広く活躍。『お医者さんが教えてくれた一年中冷え知らずごはん』(KADOKAWA刊)が発売中。
お酢をとるとどんないいことがあるの?
「お酢はからだにいい」という話はよく耳にしますが、具体的にどんなことが期待できるのでしょうか。
■糖と結びついて疲労の回復を手伝う
疲れを感じるのは、体内に蓄えられたエネルギー源が不足するから。酢に含まれる酢酸は、糖分を一緒にとることで、筋肉を動かすエネルギー源であるグリコーゲンを補給し、疲労回復の手伝いをします。
■食欲増進&夏バテ解消が期待できる
さっぱりとした酸味と香りが特徴の酢は、唾液や胃液を分泌させる特徴が。暑い夏に香りで食欲を増進し、胃液を分泌することで胃の消化酵素を活発にし、暑さによる食欲不振の解消が期待できます。
お酢はこうとるとさらにGOOD!
お酢の摂取の仕方にはポイントがあります。
・1日大さじ1杯が目安
・いつ飲んでもOK(空腹時に飲むと胃が荒れる場合があるので注意)
・糖分と一緒にとる
■使うお酢はどれでもOK
・穀物酢・・・米や小麦などが原材料で、黒酢は玄米を使用しています。コクがあるのが特徴。
・果実酢・・・りんごやぶどうなど果物が原材料。果物の甘みや酸味が特徴。ドリンク向き。
混ぜるだけでできる!お酢を使ったおいしいドリンク4品
■お酢の酸味がマイルドになって飲みやすい
■りんごジュー酢
<材料と作り方・1 人分>*1 人分102kcal/塩分0.0g
グラスに氷を入れ、酢大さじ1とりんごジュース1カップを加えてよく混ぜる。好みで、りんごを皮つきのまま薄切りにしたものを飾る。
■酸味が倍増! ビタミンCが夏肌ケアに◎
■オレンジアイ酢ティー
<材料と作り方・1 人分>*1 人分122kcal/塩分0.0g
グラスに氷を入れ、オレンジジュース(果汁100%)1/2カップと酢大さじ1、はちみつ大さじ1を加え、紅茶(冷やしたもの)1/2カップを注いで混ぜる。
■ヨーグルトのようなコクで満足度UP
■ラッシー風
<材料と作り方・1 人分>*1 人分227kcal/塩分0.2g
グラスに氷を入れ、プレーンヨーグルト100g、牛乳1/2カップ、はちみつ大さじ1と1/2を加えてよく混ぜる。酢大さじ1を加え、とろりとするまで混ぜる。好みでミントをのせても。
■しょうがの働きで夏場の冷え防止にも
■ホットジンジャーティー
<材料と作り方・1 人分>*1 人分77kcal/塩分0.0g
耐熱のカップに紅茶(温めたもの)3/4カップ、酢大さじ1、おろししょうが1/2かけ分、はちみつ大さじ1を入れ、シナモンスティック1本で混ぜ合わせる。
* * *
暑さがひときわ厳しかった今年の夏。おいしいお酢ドリンクをゆったりと楽しみながら、疲れた体と心を労り、活動的な秋に備えましょう!
監修/小泉幸道 レシピ考案/ワタナベマキ 撮影/松村隆史 スタイリング/河野亜紀 栄養計算/スタジオ食 編集協力/玉置晴子
※はちみつを使っているドリンクは、1歳未満のお子さんには飲ませないでください。
文=高梨奈々