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子どものお小遣いはいくらあげたらいい?FPが実践する子どもへのマネー教育とは

  • 2021年12月21日
  • 暮らしニスタ

FPとしての経験から、お子さんのマネー教育にも力を入れていると語るのは、主婦の代表として暮らしニスタ編集部が選抜した“暮らしニスタ★主婦Stars”のメンバーであり、主婦FPとしても活躍する栗林さん!今回は編集部に多くよせられる「子どものお小遣いはいくらにすべき?」、「お金のしつけをきちんとしたい」という悩みに答えてもらいました。

毎月のお小遣いを渡す前に日常の中で金銭感覚を身につけさせた

子どもが小学生くらいになると、「そろそろお小遣い制度にしようかな」と考える人は少なくないかもしれません。しかしお金の使い方がよくわからないままお小遣いを渡しても、子どもの教育にとってあまり意味がなくなってしまう可能性も。

栗林さんはお子さんが小学校に入る前くらいの頃、スーパーに行くたびにおやつ代として108円分の現金を渡していました。「何を買ってもいいし、全額使わなくてもいい。その代わりお腹が空いたからと家のおやつを食べるのはダメ」と伝えたところ、その日に使い切ることもあれば貯めて300円くらいのお菓子を買ったりカードゲームをしたりしたこともあったそうです。

「10円のガムを3つと、30円のお菓子を2つ買いたいけど足りるかな? じゃあ、一緒に計算してみよう。10×3+32×2=94 108-94=14」といった計算が必要になるので次第に計算力が身につきました。

「そのうちにスーパーとコンビニを2軒回るようにしたら、子どもは同じお菓子でもお店ごとや日によって値段が違うこと、レジ袋を辞退すると2円安くなることなどに気付いていきました。お会計も自分でやらせるので交渉術や算数の力がつくように。

その後はお菓子の袋の裏を見て同じ値段のお菓子でもグラム数が違うことに気が付くようになっていきました。映画を観に行きたいと言うので映画代を調べさせたら、その値段で好きなお菓子がたくさん買えることを知り、衝撃を受けていました」(栗林さん)

「お金の勉強は早いうちからしたほうが、将来の失敗の額が少ない」と語る栗林さん。小学校低学年までのこうした日常の何気ない親子のやり取りによって、お金の価値を体験し、金銭感覚を身につけさせてきたといいます。

お小遣いは電子マネー振込 でもお小遣い帳をつけさせる!

そして小学校4年生になってからいよいよお小遣い制度がスタート。ポイントがつくことと便利さから、現金派ではなくキャッシュレス派だという栗林さんはお子さんが高校生になるタイミングでお小遣いも現金ではなく電子マネーで一部振り込むようになったそうです。

「電子マネーの使い方を勉強させるために導入しました。子どもと小銭の細かなやり取りがなくなったのですごく楽です。電子マネーは履歴が残るのでお小遣い帳をつけなくていいというご家庭もあるかもしれませんが、我が家ではお小遣い帳は必須。毎月提出しないと次のお小遣いがもらえないというルールにしています」(栗林さん)

「面倒だから提出したくない」と子どもが提出しなくても怒ることはしません。その代わり、ルール通り翌月のお小遣いは渡さない。子どもが一定のルールの中で行動の選択肢を持つことは、人生設計においてとても大事なことです。お小遣いからこうした人生で大事なことを学ばせることを意識しているそう。

内容や入金、出金はもちろんのこと、その月の目標や感想、反省点も書き出します。「使いすぎた」「不明金がないように気をつける」などと子どもに自分なりの総括をさせることで、お金に対する実践的な能力も引き出しています。

「〇〇すれば+3000円もらえる」というお小遣いルールは勉強面にも活きる

そんな栗林さんのお宅の気になるお小遣い額は、小学生の間は学年×100円、中学校に入学すると1年生で1000円、2年生で1500円、3年生で2000円。高校生になると5000円にしています。

「高校生のお小遣いはプライベートの洋服費や娯楽費も込みの金額で5000円です。通学靴や制服など学校にかかるもの以外はその5000円の中でやり繰りさせるイメージ。また高校生になると、平日に毎日家事をお手伝いすればお子遣いをプラスにするルールもあります。プラス額は1年生で3000円、2年生で4000円、3年生で5000円。自分のお弁当箱を洗うだけでもOK。

家事をやらずにプラス分がいらないのなら、それでもよし。娘は数カ月前に『面倒だからやらない』と言ってやらなくなったんですが、お金が足りなくなってまた家事をするようになりました。その時に『3000円を平日の20日で割ると150円。お弁当箱を洗うだけで1日に150円ももらえるんだ!』と気付いて感動していました」(栗林さん)

このルールで大事なことは、強制ではないことです。強制ではないルールによって栗林さんのお子さんは仕事をしてお金を得るイメージが持て、「この予算の中でいくら使おうか」という予算管理もできるようになりました。この予算管理能力は勉強面でも活き、「この日までにこの勉強を終わらせる」という順序立てや先の見通しができるようになったそう。

なんとなくお小遣いを渡す、とりあえずお小遣い帳をつけさせるといったやり方をしているだけでは、子どもの金銭感覚はあまり身につかないかもしれませんね。

以上、楽しいマネー教育術を、暮らしニスタ★主婦Stars栗林景子さんに教えていただきました!

取材・文/AKI

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