トランプは宇宙も科学も大嫌い? NASAが70年の歴史で最大の危機に…

  • 2025年4月21日
  • Gizmodo Japan

トランプは宇宙も科学も大嫌い? NASAが70年の歴史で最大の危機に…
Image: NASA

まさかNASAまではなくならないよね…?

就任以来、数々の大胆(無謀?)な政策で物議を醸してきたトランプ大統領。その余波はNASAにまで及び、これから大変なことが起きるのでは? そんな懸念が現実のものとなりつつあります。

予算打ち切りで存続の危機?

まだ来年度のNASAの正式な予算が決定したわけではありません。しかしながら、すでにトランプ新政権から打ち出されている予算案をひも解くと、驚くべきレベルの予算カットが伝えられています。全体では、73億ドル(約1兆400億円)から、まさかの半減に近い39億ドル(約5,600億円)まで削減されるとのことですよ!

50%の削減で、いくつかの非常に思い切った決断を下さざるを得なくなるだろう。

このほどSpaceNewsは、NASAの科学研究分野を率いるNicky Fox博士のこんな悲壮なコメントを報じました。すでにNASAのトップリーダーたちは、これまで70年間のNASAの宇宙探査の歴史で、存続の危機に関わる衝撃的な出来事として、新予算案を重く受け止めているとも伝えられています。

NASAでなくなりそうなものは?

削減案の内訳を見ていくと、天体物理学の分野で、15億ドル(約2,140億円)から、一気に5億ドル(約710億円)を切るレベルまで大幅にカット。ほかにも惑星探査や地球環境の観測分野などで、数百億〜数千億円規模の予算削減を突きつけられる可能性が高いんだとか。

もう観測にはハッブル宇宙望遠鏡とジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡しか必要ない、というような論調のようで、来年以降に打ち上げ予定だったナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡などは、予算凍結が見込まれています。

すでに今回のトランプ政権発足以来、天体物理、環境や科学といった分野の研究者たちが、米国を見限って海外へ脱出しているなんて報道がありました。それは極端すぎるのでは? そう感じた人もいたかもしれませんけど、宇宙探査や天体観測をドラスティックに見限っていくNASAの来年度予算が現実のものとなれば、残念なことに懸念は当たっていたということになりそうです。

地球外生命の探索だなんて、真っ先に打ち切られてしまうのかもしれません。人類はどこから来て、どこへ向かうのか? 広い宇宙で、ほかに知的生命体は存在しないのか?

その探求のカギを握る宇宙計画の数々が、気まぐれにも終焉を迎えてしまうとしたら、なんとも悲しい展開ですよね。

Source: SpaceNews

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