台湾東部・花蓮で発生した地震の被害に遭われた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
CREA編集部では、台湾観光庁の声明や、現地コーディネーターからお話をうかがい、台湾を応援する気持ちを込めて、完売したCREA春号をハンディサイズにムック化した、CREA Due『愛しの台湾』を刊行します。その一部を抜粋し、掲載します。
CREA編集部一同、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
久しぶりの台湾で驚くのは新しいスタイルのお店が誕生していること。でも、そこは台湾。基本には伝統的な食に対する考え方や手法がきちんとあって、その上でそれぞれの料理人が新しさを表現する。
つまり、ますます楽しくなった台湾のレストランシーン。世界が注目するガストロノミーを、誰より早く予約して体験したい。
2023年1月、高級ガストロノミーやホテルが並ぶ、注目エリア・大直にオープン。瞬く間にミシュラン一ツ星を獲得した。
蘇品瑞シェフはフレンチを学び、オーストラリアや大阪で修業、現在はイノベーティブに台湾の自然や懐かしい風景を表現。
BGMでは水の流れる音や鳥のさえずりが聞こえ、例えば上の写真の料理でも、乾燥した葉の中から小松菜の葉で包んだおむすびを取り出すときの感触やカサカサという音からも、そんな世界観が感じられる。最先端なのにほっとする不思議。
斑泊(バンボー)
所在地 台北市中山區樂群二路265巷38號
電話番号 02-8502-9168
営業時間 18:00〜22:30(予約は18:00〜、19:00〜)
定休日 月・火曜
Instagram @banbo_restaurant
植物に囲まれたお店に入ると、インターナショナルなメンバーが楽し気に働く厨房が目に入る。
その中心にいる李易晏シェフは、料理のテクニックは本や動画で学んだという新世代。台湾全土の食材を求めてスタッフとともに旅をし、伝統的な食材、エコフレンドリーなつくり手を訪ね、話し、自由な発想で料理する。
コースには台湾の海、山、川、野原の要素を含め、まるで旅のよう。日本酒やウイスキーが登場するペアリングも楽しみ。
好嶼 HOSU(ハオユー)
所在地 台北市大安區忠孝東路四段181巷40弄14號
電話番号 02-2711-4723
営業時間 18:00〜22:00
定休日 日・月曜
Instagram @hosu_tw
3階建てのビルをリノベーションし、オーナーが買い集めた骨董が所狭しと配されて迫力満点。
コースのみで“新・台湾料理”を表現し、例えば上の写真では黄金色のビーフンを取り分けている……形の器にイカ墨衣の魚の揚げ料理を盛る演出があったかと思えば、古典的な料理をアレンジし、6羽の鶏を15時間煮込んだ鶏スープはトロリと濃厚で素直な美味。
最低6名での予約だが、旅の仲間で集まればサプライズに満ちた円卓を囲める。
春韭晴光店(チョンジョウチングァディエン)
所在地 台北市中山區中山北路二段183巷1-5號
電話番号 02-2593-0155
営業時間 12:00〜14:00、18:00〜21:00
定休日 月曜
Facebook https://www.facebook.com/springleek.tw
※カード不可
※予約は6名から
2023年8月にオープンした、伝統とサプライズ、そして心のこもったおもてなしが同居する店。
既にファンの多い「童心未泯松露雞」は大きな丸いパンから丸ごとチキンが登場するという写真映えもするメニュー。
お腹にきのこがたっぷり詰まったトリュフソースで食べるチキンと焼きたてのフカフカパンは、しみじみとおいしい。
テーブルで料理を仕上げたり、丁寧にお茶を淹れてくれたりと、ライブ感溢れる趣向はボーダーレス。インテリアはオーセンティックで特別な日にも。
叁酒弍沏(サンジョウアーチー)
所在地 台北市大安區忠孝東路四段101巷14號
電話番号 02-2731-0137
営業時間 11:30〜14:30、17:30〜22:00
定休日 無休
Instagram @3927_tw
※表紙と巻頭グラビアに登場したNICHOLASのスペシャルインタビュー、台湾で必ず食べたい小籠包や魯肉飯の名店、メイドイン台湾の美しい日用品などが盛りだくさんの台湾特集はCREA Due『愛しの台湾』でお読みいただけます。
文=北條芽以
写真=志水 隆
コーディネート=矢作晃之(TOP TAIWAN)