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世界が注目する「ニュー台湾グルメ」 焼き立てパンからチキンが飛び出す⁉ スパイスで仕上げた牡蠣、黄金麺も…

  • 2024年4月13日
  • CREA WEB

 台湾東部・花蓮で発生した地震の被害に遭われた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

 CREA編集部では、台湾観光庁の声明や、現地コーディネーターからお話をうかがい、台湾を応援する気持ちを込めて、完売したCREA春号をハンディサイズにムック化した、CREA Due『愛しの台湾』を刊行します。その一部を抜粋し、掲載します。

 CREA編集部一同、一日も早い復興をお祈り申し上げます。


 久しぶりの台湾で驚くのは新しいスタイルのお店が誕生していること。でも、そこは台湾。基本には伝統的な食に対する考え方や手法がきちんとあって、その上でそれぞれの料理人が新しさを表現する。

 つまり、ますます楽しくなった台湾のレストランシーン。世界が注目するガストロノミーを、誰より早く予約して体験したい。


◆【樂群二路】斑泊(バンボー)

新しいのに懐かしい最旬ガストロノミー


「山徑」。登山中の風景、景色を皿に表現。鴨肉を2種のソースで。

 2023年1月、高級ガストロノミーやホテルが並ぶ、注目エリア・大直にオープン。瞬く間にミシュラン一ツ星を獲得した。

 蘇品瑞シェフはフレンチを学び、オーストラリアや大阪で修業、現在はイノベーティブに台湾の自然や懐かしい風景を表現。


一緒に食べるおむすびは鴨出汁で炊いたご飯に、具も鴨肉。

 BGMでは水の流れる音や鳥のさえずりが聞こえ、例えば上の写真の料理でも、乾燥した葉の中から小松菜の葉で包んだおむすびを取り出すときの感触やカサカサという音からも、そんな世界観が感じられる。最先端なのにほっとする不思議。


「秋葉」は蒸して炙った黒豚に秋の落ち葉をイメージした野菜をのせ、リンゴのペーストを添えて。料理はすべて全8品3,880元のコースから(別途サービス料10%)。

折り紙のようなメニューが楽しい。

斑泊(バンボー)


予約は毎月1日に翌月分を受付開始。

所在地 台北市中山區樂群二路265巷38號
電話番号 02-8502-9168
営業時間 18:00〜22:30(予約は18:00〜、19:00〜)
定休日 月・火曜
Instagram @banbo_restaurant

◆【東區】好嶼 HOSU(ハオユー)

遊び心と台湾食材 自由な料理が心地いい


枝豆生地のコーンに牛肉のタルタル。台東・プノン族に伝わるキヌアの一種のポップのせ。

 植物に囲まれたお店に入ると、インターナショナルなメンバーが楽し気に働く厨房が目に入る。

 その中心にいる李易晏シェフは、料理のテクニックは本や動画で学んだという新世代。台湾全土の食材を求めてスタッフとともに旅をし、伝統的な食材、エコフレンドリーなつくり手を訪ね、話し、自由な発想で料理する。


稲穂でスモークしたチーズのソース、パプリカ&オレンジのスパイスソースをかけたレアな茹で牡蠣に、牡蠣殻そっくりのクッキーを添えて。

豚のリエットに、ドライにした宜蘭の柑橘を。

魚のユカタハタでラム肉、マコモダケを巻き、ミカンの漬け物など4つのソースで。

 コースには台湾の海、山、川、野原の要素を含め、まるで旅のよう。日本酒やウイスキーが登場するペアリングも楽しみ。

好嶼 HOSU(ハオユー)


店舗は5月に移転予定。SNSでチェックして。

所在地 台北市大安區忠孝東路四段181巷40弄14號
電話番号 02-2711-4723
営業時間 18:00〜22:00
定休日 日・月曜
Instagram @hosu_tw

◆【中山北路】春韭晴光店(チョンジョウチングァディエン)

黄金色の麺にのった輝く黒の正体はなに?


ビーフンプレートにのったハタの揚げ物「檬果黑金鑽」。全体にマンゴーソースを絡ませる。

 3階建てのビルをリノベーションし、オーナーが買い集めた骨董が所狭しと配されて迫力満点。

 コースのみで“新・台湾料理”を表現し、例えば上の写真では黄金色のビーフンを取り分けている……形の器にイカ墨衣の魚の揚げ料理を盛る演出があったかと思えば、古典的な料理をアレンジし、6羽の鶏を15時間煮込んだ鶏スープはトロリと濃厚で素直な美味。


全コースに登場する鶏スープ「黄金𨿸湯」。

 最低6名での予約だが、旅の仲間で集まればサプライズに満ちた円卓を囲める。


「老虎藕鮑」。美しく箱に並んだアワビをドラゴンフルーツや青葉と一緒に皮で包んで食べる。タイ風のスイートチリなど3種類のソースで。すべてコースから、6名分。コースは1,200〜3,000元。

「老虎藕鮑」。美しく箱に並んだアワビをドラゴンフルーツや青葉と一緒に皮で包んで食べる。タイ風のスイートチリなど3種類のソースで。すべてコースから、6名分。コースは1,200〜3,000元。

春韭晴光店(チョンジョウチングァディエン)


2階の個室。建物中に配された骨董も見どころ。

所在地 台北市中山區中山北路二段183巷1-5號
電話番号 02-2593-0155
営業時間 12:00〜14:00、18:00〜21:00
定休日 月曜
Facebook https://www.facebook.com/springleek.tw
※カード不可
※予約は6名から

◆【東區】叁酒弍沏(サンジョウアーチー)

視覚的サプライズと美味なる伝統が同居


「童心未泯松露雞」。大きな丸いパンからローストチキンが登場!

 2023年8月にオープンした、伝統とサプライズ、そして心のこもったおもてなしが同居する店。

 既にファンの多い「童心未泯松露雞」は大きな丸いパンから丸ごとチキンが登場するという写真映えもするメニュー。


左:焼きたてのパンがいい香り。右:はさみで切り込みを入れる。

チキンもさばいてくれ、仕上げにトリュフソース。チキンの旨味がしみたパンも最高。

 お腹にきのこがたっぷり詰まったトリュフソースで食べるチキンと焼きたてのフカフカパンは、しみじみとおいしい。


牛のスペアリブを蒸した「東成西就牛小排」は焼きパイナップルと一緒に。

「外國和尚會唸經」。台湾ハンバーガーを進化させ、デニッシュに角煮や揚げきのこ、高菜などを挟んで仕上げる。977元。

 テーブルで料理を仕上げたり、丁寧にお茶を淹れてくれたりと、ライブ感溢れる趣向はボーダーレス。インテリアはオーセンティックで特別な日にも。


食後のお茶はワゴンで。摘みたてのハーブで香りが抜群。1名97元のドリンクチャージでハーブティーとミネラルウォーター、豆粉の小菓子が付く。

叁酒弍沏(サンジョウアーチー)


スタイリッシュな個室の円卓。

所在地 台北市大安區忠孝東路四段101巷14號
電話番号 02-2731-0137
営業時間 11:30〜14:30、17:30〜22:00
定休日 無休
Instagram @3927_tw

※表紙と巻頭グラビアに登場したNICHOLASのスペシャルインタビュー、台湾で必ず食べたい小籠包魯肉飯の名店、メイドイン台湾の美しい日用品などが盛りだくさんの台湾特集はCREA Due『愛しの台湾』でお読みいただけます。

文=北條芽以
写真=志水 隆
コーディネート=矢作晃之(TOP TAIWAN)

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