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ステンドグラスに蓄音機……京都にある昭和レトロな純喫茶「フランソア喫茶室」で過ごす特別な時間

  • 2022年7月22日
  • ことりっぷ


今から90年近く前の1934(昭和9)年、高瀬川のほとりで開業した「フランソア喫茶室」。船頭さんが暮らしていた町屋を改装し、当時の憧れであった豪華客船をイメージした設えにしています。壁にはモナ・リザなどの名画の複製が飾られ、窓にはステンドグラスが。蓄音機から流れるクラシック音楽に耳を傾け、赤いビロードの椅子に座ってくつろげば、とっておきの非日常感が味わえます。
昭和初期に誕生した、クラシックな純喫茶「フランソア喫茶室」は、阪急河原町駅1B出口から徒歩すぐ、祇園四条駅3出口からも徒歩2~3分の場所にあります。店名はフランスのバルビゾン派の画家フランソア・ミレーより名付けたといい、店内には有名画が飾られ、かつての文化人が集った名残が感じられます。
店の北側は、創業当初から布を張り替え使い続けている赤いビロードの椅子と飴色のテーブルが並んだ客席が。南側は窓から自然光が差し込む明るい空間で、レトロな花柄の椅子が並びます。
現在のインテリアは1941年の大規模改装のときのデザインがほぼそのまま残り、2003年には国の登録有形文化財に指定されました。豪華客船のホールを思わせる装飾が施され、ステンドグラスが漆喰の白壁に彩りを添えています。
メニューはコーヒー、紅茶、ジュース、ケーキ、トースト、サンドイッチなど。昔ながらの変わらぬ姿で人気なのはレアチーズケーキです。シュクレ生地の上にデンマーク産のクリームチーズとクリームシャンティを重ね、甘酸っぱいブルーベリーのソースをトッピング。スクエアなフォルムが新鮮ですね。
一度姿を消したものの、昨年「京都市京セラ美術館」とのコラボ企画で復活した特製プリンの上品な佇まいも素敵。スプーンを入れるとぶるるんと揺れる固めの質感で、苦みの効いたカラメルソースがたっぷり。自家製のオレンジのコンフィが食感と香りのアクセントになっています。
トーストはチーズ、シナモンシュガー、ハムチーズ、ピザの4種ですべてサラダ付きなので、モーニングやランチとしていただきましょう。使用する食パンは、京都で創業し100年以上の歴史がある老舗ベーカリー「進々堂」のもの。一番人気のチーズトーストは厚切りの食パンにマヨネーズを塗りプロセスチーズをのせてトーストしたシンプルなスタイル。チーズが溶け切らず、存在感があり、チーズ好きにこそ喜ばれそうです。
長きに渡り多くの人の憩いの場として親しまれてきている「フランソア喫茶室」。豊かな時代に贅を尽くして作られた空間で、昔から変わらぬ喫茶メニューを味わえば、昭和時代にタイムスリップした気分が味わえますよ。

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