三重県の北端に位置し、滋賀県と岐阜県に隣接するいなべ市。
美しい自然と昔ながらの景観を求めて、登山客やハイキング客、レトロ好きの人で賑わうまちです。
登山客やハイキング客が多く訪れる鈴鹿山脈の藤原岳。
そんなこのまちの阿下喜(あげき)という場所にある、休館中の温泉施設〈阿下喜温泉 あじさいの里〉をリニューアルしようと、〈CAMPFIRE〉でクラウドファンディングが行われています。
コロナ禍や施設の老朽化がきっかけとなり休館していた〈阿下喜温泉 あじさいの里〉。
仕掛け人となるのは、三重県や紀伊半島を拠点に“おふろ”の再生を通じて、地域活性に取り組む〈旅する温泉道場〉という企業。
これまでにも、四日市市で親しまれてきた温浴・温泉施設を〈四日市温泉 おふろcafe 湯守座(ゆもりざ)〉として、2017年にリニューアルオープンするなど、“地域を沸かすアイデア”をもとに活動を行っています。
三重県1号店となる〈おふろcafe湯守座〉。
そんな同社の三重県2号店となる新施設の名は〈いなべ阿下喜ベース〉。
自然と健康がテーマの温泉複合施設として、温泉施設となる〈おふろcafe あげき温泉〉をはじめ、温泉やサウナ後の体に優しい料理を提供する〈新上木食堂〉、そしてコンテナホテル〈AGEKI BASE HOTEL〉の3つの施設が入ります。
新共有スペースの完成イメージ。
〈おふろcafe あげき温泉〉は、今までのアルカリ性の天然温泉はそのままに、これまでは畳敷きの公民館のようだった共有スペースを、「おふろcafe」の大きな特徴である木の温もりを活かした共有スペースに改装。
入浴後もゆっくり過ごせるラウンジ機能をプラスして、挽きたてコーヒーや漫画・雑誌・書籍を楽しめるほか、ワーケーション利用にも対応し、Wi-Fi環境や個人ワークブースの設備も整えるということです。
さらにサウナラウンジも新設し、3種類のサウナに加え、中庭デッキには藤原岳の麓にある地下水を溜めた井戸水の水風呂や外気浴エリアを用意。
3種のサウナは、それぞれオノマトペから着想を得たユニークな名前がつけられています。
自然のなかでサウナに入ることで、リラックスした自然体の状態になり、さらに周囲の人との何気ないコミュニケーションによって脳が活性化され、心身ともに健康になれる場所を目指すと言います。
また、このサウナでは「健康増進」をテーマに、スマートウォッチを貸与して脈拍の変化を可視化する試みも取り入れる予定とのこと。
いなべ市に生息する特別天然記念物のカモシカにちなんで、カモシカを意味する「Serow」をサウナラウンジの名前に。
名古屋や四日市から1時間以内でアクセスできる立地から、観光客や地元の人に愛されていた温泉施設を生まれ変わらせ、再びまちに活気を取り戻そうと取り組む〈旅する温泉道場〉。
クラウドファンディングの支援者には、お得な特別招待券やロゴ入りのタオル、ステッカーといったオリジナルグッズをはじめ、スタッフによる似顔絵、浴室鏡広告の掲示の権利など、個人向けから法人向けまで、さまざまなリターンが用意されています。
すでに限定数に達しているものもあるので、気になる方はお早めにチェックしてみてはいかがでしょうか?
information
いなべ阿下喜ベース
住所:三重県いなべ市北勢町阿下喜788
Web:ティザーサイト
writer profile
Mae Kakizaki
柿崎真英
かきざき・まえ●ライター。宮城県仙台市出身。2019年よりフリーランスライターとして、東京を拠点に活動中。月刊誌やニュースサイト編集者としてのバックグラウンドを活かして、Webメディアや雑誌などに寄稿を行う。