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小豆島の写真を撮り続けてきて10年。7人の女性による地方×カメラプロジェクト

  • 2024年1月29日
  • コロカル
小豆島カメラ10周年の写真展

2013年10月に〈小豆島カメラ〉というチームを結成し、「見たい、食べたい、会いたい。」をテーマに小豆島の写真を撮り続けてきて10年!2024年1月、小豆島カメラ10周年の写真展『10年たってもやっぱり!見たい、食べたい、会いたい』が、東京・新宿にある〈OM SYSTEM PLAZA〉で開催されました。

小豆島カメラ結成当時からサポートしていただいているカメラ〈OM SYSTEM〉(結成当時はOLYMPUSでした)のショールームの一角で写真展が開催されました。

小豆島カメラ結成当時からサポートしていただいているカメラ〈OM SYSTEM〉(結成当時はOLYMPUSでした)のショールームの一角で写真展が開催されました。

写真展を開催するのは5年ぶり。5年間に撮りためた数千枚の写真から24枚をセレクトして展示しました。

写真展を開催するのは5年ぶり。5年間に撮りためた数千枚の写真から24枚をセレクトして展示しました。

あらためて、まずは〈小豆島カメラ〉というチームについて。小豆島カメラは、小豆島で暮らす女性7人と、カメラメーカーのオリンパス(現在はOMデジタルソリューションズ)、写真メディア『PHaT PHOTO』、写真家MOTOKOさんが一緒になって進めてきた地方×カメラプロジェクト。私たち島のメンバー7人が、それぞれの日常の暮らしのなかで出会うシーンをカメラで撮影し、Webサイトや写真展、イベントなどを通して発信してきました。

2014年7月に小豆島で初めて開催した写真展の様子。島の友人たちに手伝ってもらって写真を飾りました。

2014年7月に小豆島で初めて開催した写真展の様子。島の友人たちに手伝ってもらって写真を飾りました。

この小豆島日記でも2014年から2019年にかけて何度か小豆島カメラのことを書いています。気になる方はぜひそちらもご覧ください。以下、その一部です。

vol.043『小豆島で暮らす、写真を撮る』(2014.2.10)

小豆島カメラ立ち上げまでの話

vol.051『「小豆島カメラ」本格始動』(2014.4.7)

具体的に活動が始まった頃の話

vol.141『地方で仲間をつくって活動するということ』(2016.2.22)

活動2年目、「生産者と暮らしに出会う旅」の様子など

vol.208『〈小豆島カメラ〉を始めて5年。活動を続けていくということ』(2018.9.24)

活動5年目、写真展のことや当時の思い

写真展や撮影ツアーを企画

小豆島カメラの活動が始まってから最初の3年は、さまざまな人たちのサポートもあり、私たちのモチベーションも高く、写真展やイベントの開催など本当によく動いていました。振り返ってみると、それぞれ仕事や家のことをしながら、よくあんなに動けたなと思います。その後も、東京や大阪で写真展を開催したり、小豆島をまわる撮影ツアー『生産者と暮らしに出会う旅』を企画したりと、定期的に活動を続けてきました。

壁一面にいろいろなサイズの写真パネルを組み合わせて展示するスタイル。レイアウトを考えるのが毎回とても大変。

壁一面にいろいろなサイズの写真パネルを組み合わせて展示するスタイル。レイアウトを考えるのが毎回とても大変。

2015年7月、小豆島と神戸を結ぶジャンボフェリー船内で写真展を開催。フェリーを利用した島の知人や友人など、たくさんの人が「写真みたよー!」と話してくれました。

2015年7月、小豆島と神戸を結ぶジャンボフェリー船内で写真展を開催。フェリーを利用した島の知人や友人など、たくさんの人が「写真みたよー!」と話してくれました。

2016年1月に開催した『生産者と暮らしに出会う旅 vol.3』では、小豆島食品さんの工場を訪ねました。

2016年1月に開催した『生産者と暮らしに出会う旅 vol.3』では、小豆島食品さんの工場を訪ねました。

2018年6月『生産者と暮らしに出会う旅 vol.7』では、参加者のみなさんと一緒に畑で野菜を収穫して、野菜サンドをつくって、いただきます!

2018年6月『生産者と暮らしに出会う旅 vol.7』では、参加者のみなさんと一緒に畑で野菜を収穫して、野菜サンドをつくって、いただきます!

活動4年目あたりから、活動に慣れて、飽きがでてきます。最初の勢いがだいぶ弱まり、大変なことは続かなくなります。結婚したり、出産したり、日々の仕事もあるなかで、メンバーそれぞれの活動時間が少しずつ減っていきました。

そんなときに起こったのが、2019年末から3年以上続いたコロナ禍。それまでなんとか続けて開催していた写真展や小豆島をめぐる撮影ツアーはストップ。人が集まる機会、出かける機会が減ってしまい、なかなか写真が撮れない。同じような風景写真だったり食べものの写真だったり、写真がマンネリ化していました。それでも、日々の暮らしのなかでいいなと思った瞬間を撮り、メンバーが交代で小豆島の写真をほぼ毎日投稿し続けてきました。

2019年末からの3年間は、人と会うことが減り、人の写真を撮ることが減ってしまいましたが、小豆島で暮らす人たちの営みは途切れることなく、そのありのままの様子を撮り続けてきました。

2019年末からの3年間は、人と会うことが減り、人の写真を撮ることが減ってしまいましたが、小豆島で暮らす人たちの営みは途切れることなく、そのありのままの様子を撮り続けてきました。

写真展とトークイベント、ポップアップマルシェ

世の中が以前のように戻ってきた2023年末、ずっと小豆島カメラのことをサポートしてくださってきたカメラメーカー、OMデジタルソリューションズの方から「年明けに小豆島カメラ10周年の写真展やりませんか?」とうれしいお声がけをいただきました。なんてうれしい機会。やるしかないでしょ。

ゆるりとしていた時間が急に10倍速くらいになって、5年ぶりとなる写真展開催に向けて2023年年末は準備で大忙しに(汗)。メンバー全員で久々に集まって集合写真を新しく撮り、写真をセレクトし、お知らせを制作し、おそろいのオリジナルパーカーを新調し、なんとか2024年年明けから写真展をはじめることができました。

小豆島カメラ10周年の写真展『10年たってもやっぱり!見たい、食べたい、会いたい』のお知らせカード。東京での展示は終わりましたが、小豆島でも展示する予定です。

小豆島カメラ10周年の写真展『10年たってもやっぱり!見たい、食べたい、会いたい』のお知らせカード。東京での展示は終わりましたが、小豆島でも展示する予定です。

私たちが在廊した2日間は、写真展とあわせて「写真によるまちづくり」をテーマにしたトークイベント、小豆島のポップアップマルシェも開催され、たくさんの方が訪れてくれました。

写真家のMOTOKOさん、奈良県生駒市の「いこまち宣伝部」の方と一緒に、写真によるまちづくりのことやどうやって活動を続けていくかなど話しました。(写真提供:田中 博)

写真家のMOTOKOさん、奈良県生駒市の「いこまち宣伝部」の方と一緒に、写真によるまちづくりのことやどうやって活動を続けていくかなど話しました。(写真提供:田中 博)

会場内で小さなポップアップマルシェを開催。テーブルの上に並べられた小豆島の素麺やオリーブオイル、はちみつなどを通して、来てくださった方々と会話がはずむ。

会場内で小さなポップアップマルシェを開催。テーブルの上に並べられた小豆島の素麺やオリーブオイル、はちみつなどを通して、来てくださった方々と会話がはずむ。

今回の写真展のためにつくった写真パーカー。写真はそれぞれが撮影したもの。パーカーのデザインは小豆島の友人にお願いしました。(写真:小豆島カメラ)

今回の写真展のためにつくった写真パーカー。写真はそれぞれが撮影したもの。パーカーのデザインは小豆島の友人にお願いしました。(写真:小豆島カメラ)

東京で暮らしている小豆島出身の方、小豆島を旅行して小豆島が好きになった方、小豆島での仕事でつながりがある方、ほかの地域で写真活動をされている方、それから友人や家族など、10年で築かれたつながりの広がりにちょっと驚きました。大きな活動ができず、粛々と写真を投稿していた数年間も、写真を見てくれていた人、小豆島カメラのことを気にかけてくれていた人がたくさんいて、そんな方々にお会いしてお話することができて、とても励まされました。

たくさんの方にお会いでき、とても楽しかった東京での写真展でした。(写真提供:田中 博)

たくさんの方にお会いでき、とても楽しかった東京での写真展でした。(写真提供:田中 博)

さて最後に、どうして小豆島カメラの活動が10年続いてきたのか?一番根底にあるのは、私たち自身が小豆島での暮らしが好きで楽しんでいるからだと思います。そしてもうひとつ、カメラが好き。楽しんで暮らし、楽しんで写真を撮っている、そのポジティブな雰囲気のまわりに人が集まってきてくれている。応援してくれている。そんなふうに思います。

私たち小豆島カメラは島を拠点に活動してきましたが、この10年の間にこういった地域の写真活動は全国に広がり、今回の〈いこまち宣伝部〉のみなさんなど仲間が増えました。それは小豆島カメラの立ち上げからサポートいただいている写真家のMOTOKOさんや、カメラメーカーOMデジタルソリューションズさんの活動によるものです。これからまだまだ増えていくと思います。そんな全国各地のみなさんに会いに行きたくなるし、その場所を訪れたくなる。きっと小豆島にも来てくれる。つながりが活動をより楽しくしてくれますね。

2024年の小豆島カメラはどんなふうに活動していこうか。常に100%の力を注ぎ込むことはできないけれど、流れのなかにあるいいチャンスをつかみながら、仲間とともにちょっとワクワクすることをやれたらいいなと。10年経ってもやっぱり写真を撮り続けていこう!

writer profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島のなかでもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。https://homemakers.jp/

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