サウナシュラン３年連続グランプリ〈らかんの湯〉が「薬草スチームサウナ」を新設

江戸時代末期の1845年、第28代武雄領主の鍋島茂義公が御船山の麓につくり上げた15万坪の御船山楽園。その懐深く1966年に誕生したのが佐賀県武雄温泉にある〈御船山楽園ホテル〉です。御船山を中心に育まれた独自の自然や歴史、文化を今日まで大切に受け継ぎながら、新たな空間のあり方を追求しています。

そんな〈御船山楽園ホテル〉が「日本における入浴の歴史や風呂の様式、温泉の役割などを見つめ直し、現代に合った癒しの空間を創りたい」と取り組んだのが2019年に行った大浴場〈らかんの湯〉の全面リニューアル。日本の風呂のルーツのひとつであるサウナで“ととのう”感覚と、温泉による安らぎを掛け合わせた現代の湯治場を目指したものです。

男性大浴場には、サウナ用に焙煎・抽出したオリジナルの佐賀県嬉野市産ほうじ茶と、御船山の天然水を使ったセルフロウリュが楽しめるドライサウナをはじめ、御船山の自然を愛でながらの外気浴スペース、武雄温泉の源泉を冷却した水風呂や露天風呂、内湯などが設けられています。また２階にある喫茶室では無料の自家製プリンやドライフルーツ、スペシャルドリンクなどを備えており、冬季は暖炉に薪が焚べられており暖を取ることができます。

女性大浴場は、香り豊かな各種アロマボールによるクーゲルと、御船山の天然水を使ったセルフロウリュを体験できるドライサウナ、ミストサウナ、武雄温泉の源泉を冷却した水風呂、露天風呂、内湯のほか、無料の自家製プリンやドライフルーツ、スペシャルドリンクなどを備えた喫茶室があります。

このような充実した施設とサービスから、〈らかんの湯〉は「サウナシュラン」で３年連続グランプリに輝き、殿堂入りの栄誉に輝きました。

そんな〈らかんの湯〉に2023年12月、新たなサウナ「薬草スチームサウナ」と付属の「水風呂」が新設されます。薬草スチームサウナで使用する薬草は地元の人々が近郊で採取し、日々の生活に役立てたり、道の駅などで提供したりしているものです。それを〈らかんの湯〉が直接譲り受け、これまで数々のコラボレーションを行ってきた佐賀県嬉野市の茶師である松尾俊一氏が調合し、サウナとして楽しめるようになっています。

松尾氏は、英国の国際食品コンテスト「グレート・テイスト・アワード2013」で二つ星を獲得するなど、国内外で活躍するブレンダー・栽培家です。四季折々にブレンドした薬草の香りや成分を蒸気とともに室内に充満させ、独自のデトックス作用（※サウナで汗をかくこと）とリラクゼーションタイムを「薬草スチームサウナ」で楽しめます。

男性薬草スチームサウナは黒を基調としたシンプルなつくりです。薬草の蒸気と壁面から差し込む太陽光、夜は最小限のライティングで幻想的な空間を演出しています。サウナ室の足元から噴き出すオリジナルブレンドの薬草スチームに包まれ、豊かな自然から採取した薬草の香りを楽しめます。

薬草スチームサウナに隣接する水風呂は、薬草の色を模した地下空間。ガラスの壁面からは土の地層が見え、太陽光が差し込み、植物が育つのに必要な要素（光・水・土）を取り込んでいます。水風呂に使用する水は御船山の天然水。水深は浅く、横になった状態で入浴するスタイルです。

女性薬草スチームサウナは、既存の女性スチームサウナを増設し、白を基調としたやわらかな空間になっています。ガラス張りの天井（一部）からは自然光が入り、御船山の森を愛でながらの入浴が可能です。御船山の自然を感じながら、近隣で採取したオリジナルブレンドの薬草スチームサウナを楽しめます。

隣接する水風呂も、ガラス越しに御船山の四季折々の自然を愛でながらの入浴ができます。水風呂に使用する水は御船山の天然水。やわらかな水質にも注目です。

〈らかんの湯〉といえば2022年12月、薪サウナ棟から出火する事故が発生したことでもニュースになりました。幸い発見が早く、速やかな避難誘導や、地元消防署および消防団の方々の的確な消火活動のおかげでゲストやスタッフにケガはなく、他所への延焼もありませんでした。

薪サウナ棟については設備の強化などによる再発防止に見通しがつき、2024年３月に再建オープンの予定です。

歴史を受け継ぎつつ、新たなチャレンジを続ける〈御船山楽園ホテル〉の〈らかんの湯〉。「薬草スチームサウナ」新設に際して応援購入サービス「Makuake（マクアケ）」でプロジェクトも実施中で“プレミアム”な入浴チケットや、貸切利用プランもあるので、気になる方はチェックしてみてください。今後どんな新たな温浴体験が待っているのか、楽しみですね。