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C.W.ニコル・アファンの森財団×緑のgoo(2) たった一人の外国人が日本の森を救った!「C.W.ニコルとアファンの森の物語」

  • 2021年12月24日
  • アファンの森財団
今から60年前、一人の英国人が羽田空港へ降り立った。日焼けした顔にやさしそうな青い目が印象的だ。
 青年の名はC.W.ニコル。たくましい肩にはカナダ北極生物研究所の文字がプリントされたキャンバスのバックが載っている。
 とうとう憧れの日本へやってきたのだ。胸いっぱいに膨らんだ夢を抱えて、ここからニコルの「森と人生」の旅がはじまった。
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▲北極で調査中のニコル・22歳


日本の自然はすごい!


 ニコルは1940年に英国ウエールズで生まれました。カナダで北極生物調査の仕事をした後、念願の空手を学ぶために初来日。その後は、エチオピアで国立公園をつくるなど世界中で自然保護関連の仕事に従事してきました。
 そのニコルが魅了されたのが「日本の自然の美しさ」でした。

「北に流氷、南にサンゴ礁、これほど自然と生物の多様性がある国は他にはない。
日本は本当にすごいんだよ!」

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▲沖縄の海
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▲白神山地ブナ林

日本の自然が壊れていく


 しかし、当時はパブル経済で日本中が湧きたっていた時代。大規模リゾート開発や無駄な公共工事によってその美しい自然は恐ろしい勢いで破壊されていきました。元々、日本では戦後の復興政策により、広葉樹からなる天然林を伐採した跡地や原野などが、成長が早いスギやヒノキなどの針葉樹中心の人工林に転換されてきました。
 経済成長優先の政策は続き、法律も規制緩和され、国有林や日本の原風景である原生の森も開発の対象となっていきました。ニコルは抗議の声をあげましたが、耳を貸そうとする人はほとんどいませんでした。
 そして、今やその人工林でさえも、安い輸入材に押されて、管理が行われていないために山林崩壊の原因となり、人々の暮らしの身近にあった里山も放置され、荒れ果てています。日本の自然の根幹、生物遺伝子の銀行である原生林は全森林の2パーセント以下に激減しているということを、どれだけの日本人が知っているのでしょうか。

「日本は環境自殺している。このままだと豊かな日本文化もやさしい日本人も変わってしまうよ」ニコルは嘆き悲しんだ。
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▲壊れた自然の風景写真
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▲原生林の伐採現場

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