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「魚道」 とは

読み:
ぎょどう
英名:
Fish Way

魚がすみやすい生息環境の整備を目的として、魚の遡上や降河など自由な回遊を助けるために河川に設けられる構造物。堰などの人工物が河川を横断する形で建造されると、魚などの水生生物が通過しにくくなり、生態系の混乱や破壊につながる危険性がある。魚道はこうした弊害を防ぐために設けられるもので、その形状や機能により、プール式、スロット式、エレベーター式などさまざまな種類がある。ドイツなどヨーロッパを中心に盛んに施工され、近年は、コンクリート製の人工的な魚道ではなく、より自然の姿に近く生態系に配慮した多自然型、近自然型魚道などの施工例が増えている。

日本では、1992年に建設省(当時)が「魚がのぼりやすい川づくり推進モデル事業」を実施して以来、全国各地で魚道が建設されている。このうち、奈良県や大阪府を流れる大和川では魚道の積極的な整備が進められ、たびかさなる改良の結果、天然アユの遡上が確認された。また、北海道の十勝川中流にある千代田新水路には、ワカサギやイトヨなどの遊泳力が弱い魚類でも河川を行き来できるように、流木や石組を用いた水路式魚道がある。

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