主にオーストラリア南東部やタスマニア島などに分布する、フトモモ科・ユーカリ属の常緑高木の総称。ユーカリ属には600種近い樹木があることが知られている。北米や地中海沿岸で栽培され、日本には19世紀後半に渡来した。ユーカリの葉には特殊な油が含まれており、ハーブのような香りがある。ユーカリは、オーストラリアに住む有袋類のコアラが食べる植物として有名だが、すべての種類の葉を食べるわけではない。
近年、開発によってユーカリが伐採され、主食を奪われたコアラが絶滅の危機にさらされるなどの環境破壊が問題となっている。このため、同国のコアラ基金をはじめとする民間団体が保護活動を行っているほか、ユーカリ苗を植樹するツアーも行われている。
