30年前にベネズエラのマラカイを訪れた。目的はヘラクレスオオカブトの撮影だ。
maracaiの大学が管理するランコグランデというフィールドステーションがある。そこはでビーベが昔、ヘラクレスオオカブトの闘いに関する論文を書いた場所だ。
大学に手紙を出し、そこに入れてもらえるように頼んだ。今ならメールやSNSだが、当時はそんなものはない。返事は来なかったが、行ってみることにした。カラカスからレンタカーでマラカイに深夜に着いた。ホテルを探したのだが、場所がわからない。深夜で人はほとんどいない。ある建物に警備員がいたので、聞こうと車を寄せたら、銃を突きつけられた。そこは銀行だった。当時もベネズエラは治安が良くなく、それは当たり前のことなのだろう。事なきを得て、翌日大学を訪ねた。手紙は着いていて、親切な教授に標本を見せてもらったり、ランコグランデに泊めてもらう許可をもらったりすることができた。
夢のような日々が待っていた。おびただしい蛾が集まり、ヘラクレスオオカブトも飛んできた。
ヘラクレスオオカブトは飼育しているものはほとんど飛ばないが、明かりに飛んできたものは移動したいわけだからすぐに飛んだ。高速ストロボやセンサーでシャッターが切れる装置など、かなりの機材を持ち込んでいた。残念ながら当時は高速度動画が撮れるビデオはなかった。
海野和男写真事務所へのご連絡、小諸日記へのご意見
プロフィールページのアドレスへ
掲載情報の著作権は海野和男写真事務所に帰属します。
Copyright(C) 2024 UNNO PHOTO OFFICE All Rights Reserved.