本当は10月号の原稿だったが、9月号は特集のため連載がなく、11月号に10月の原稿を使った。それで11月号としては季節遅れとなった。
9月から10月林や草むらの間を通る舗装された小道を走ればたくさんのオオカマキリに出会うことができる。ちょうど交尾のシーズンである。涼しくなるとカマキリ類は、オスもメスも路上に出てくる。体を温めるためという目的もあるが、見通しの良い場所で雌雄が出会うためでもある。カマキリは肉食で、うかつにメスに近づいたオスは食べられてしまう。見通しの良い場所では安全を確かめてメスに近づくことができるのだ。ぼくは、見つけると、正面から手を出したり、軽く掴んだりする。するとカマキリは翅をひろげてこちらを威嚇する。
けれど、路上に出ることで、別の危険が待っている。車に轢かれてしまうのだ。車に轢かれる数は相当なもので、車が多く通る場所では、だんだんカマキリの数が減っていってしまう。ぼくはカマキリを踏まないように気をつけて運転するけれど、そんなことをしてくれる車はほとんどないだろう。
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