ロスチャイルドトリバネアゲハはロスチャイルド家のウォルター・ロスチャイルドの名が付いた蝶だ。弟のチャールズ・ロスチャイルドと共に博物学者でもあった。ウォルターのコレクションを集めた博物館は、今では大英博物館の分室になっている。ロスチャイルド家には博物学者が多く、チャールズ・ロスチャイルドと、ミリアム・ロスチャイルド父娘はノミの研究者としてが有名で、ネズミにつくノミがペストを媒介する事を発見した。
ミリアムは蝶の保護にも力を入れていた。若い頃のぼくの写真を大変に評価してくれて、何回も会ったことがあるし、アッシュトンの家を2回訪ねたこともある。そんなこともあり、今回はロスチャイルドトリバネアゲハを是非撮影したかった。ロスチャイルドトリバネアゲハは産地では珍しいものではないようだが、とても限定された地域に住むので、かっては大変な珍蝶で、日本に初めて標本がもたらされた時は、70万円という値段が付いた。
今回訪れた地域には5種のトリバネアゲハが住むが、他の4種は同じ場所で見られるが、ロスチャイルドトリバネアゲハだけはさらに標高が高い2000m以上の一部地域に住んでいる。そこへは1日しか行かないので、天気が悪ければ見られないし、花が咲いていなければだめなので、見られればかなり幸運なのだと思っていた。
今回は毎日雨が降る天気であったが、2日だけ午後1時頃までよく晴れた。そして、ロスチャイルドトリバネアゲハを見に行った日は幸いよい天気で、幸運に恵まれた。
ロスチャイルドトリバネアゲハのオスが飛んでいる動画をアップしました
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