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海野和男のデジタル昆虫記

オリンパスOM-2 OLYMPUS OM-2 1975

オリンパスOM-2 OLYMPUS OM-2 1975
2019年02月03日

今月の小諸日記は連載で日本の昔のカメラについて、カメラの写真とそのカメラで撮った写真を毎日更新中です。
 ぼくはOM-1は小さすぎる気がして、しっくり来なかったのだが、1975年OM-2が発売されると、メイン機材はペンタックスからオリンパスに変わってしまった。それは接写を主な仕事とするぼくにとって、ストロボTTLオート機構は何にもまして魅力的な存在だったからだ。
 マクロ撮影になると露出倍数がかかり、適正露出を得ることが難しくなる。当時はストロボでマクロ撮影するときは露出倍数表を使って、なおかつテスト撮影を重ねて露出を決定した。正確なマクロ撮影ができるだけでプロとして認められたほどである。
 OM-2がでてからは高倍率の接写でも、少なくとも目安の露出は得ることができたからフイルムの無駄も減り大いに助かった。ただし平均測光なので、被写体とバックが離れていたりするときは正確な露出を得ることは難しいことがわかり、結局は野外ではストロボはマニュアルで使った。それでも3倍、5倍と言った超接写にはなくてはならない存在になった。
 オリンパスはマクロシステムが充実していた。20mm,38mm.80mm.135mmのベローズ用マクロレンズが揃っていて、それを繰り出し式のオート接写リングにつけ、TTLマクロストロボを併用することで、手持ちで8倍程度までの接写をこなせたのである。
 そうはいっても、野外でのチョウや花の撮影には,50mmF3.5マクロしかなく、後に発売された50mmF2.0,90mmF2.0も大変優秀なレンズではあるが1/2倍までしか撮影できなかった。そこでぼくはキロン105mm2.8、アベノン100mm2.8、ビビター90mm2.8などの等倍まで撮影できる輸出専用のマクロレンズを輸入して使っていた。
 アベノンとキロンは双子のレンズである。焦点距離がほんの少しと、ブランドは違うが、まったく同一のレンズと思われる。この時代のレンズになると、レンズの後端に固定のレンズ群がある。これは周辺の補正の役目と、焦点距離を伸ばすテレコンのような役目をするのだと思う。最近のマクロレンズは実はほとんどがこのタイプである。
 アベノンもキロンも1絞り絞れば安心して使える大変良いレンズであった。今ではマクロレンズは等倍が当たり前だが、アダプター無しで等倍まで行くレンズが普通になったのはこのレンズ以降の話である。このカメラで撮った写真はこちら

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