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海野和男のデジタル昆虫記

今日のクラシックカメラ(エクザクタVX1000)

今日のクラシックカメラ(エクザクタVX1000)
2002年04月29日

エクザクタはドイツのドレスデンにあったオランダ資本のイハーゲン社のカメラだ。戦後は東ドイツの会社になったが、そこで開発された35mm一眼レフは1950年代に一世を風靡した。アメリカでの売価はライカと肩を並べたと言うから、東側にアメリカから資金がずいぶんと流れたことになる。
 VX1000は1966年発売の後期モデル。エクザクタとしては初めてクイックリターンミラー採用の機種だ。かって一眼レフの世界を大きくリードしていたエクザクタであるが、1966年まではシャッターを切るとファインダーがブラックアウトして、巻き上げて初めてミラーが降りるという初期の方式のままであったのだ。日本のアサヒフレックスIIBが、世界で初めてクイックリーターンミラーを搭載したのが1954年、12年遅れのエクザクタへの搭載は既に時遅しの感があり、エクザクタの衰退の道をたどる一つの原因にもなったであろう。
 エクザクタの歴史を見ると、東ドイツは1960年ごろまでが最も元気の良い時代で、70年頃までがその上にあぐらをかいた遺産で何とかやっていた時代。そして共産主義の非能率性が表にでてきたのが1960年代後半であることがわかる。


◎海野和男とクラシックカメラ「クラシックカメラで自然を撮る」A4上製208pp。人類文化社より7月発行決定。詳しくはトップページの海野からのお知らせをご覧ください。

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