今から70年前、1932年にライカは初の距離計連動カメラ、ライカ2(モデルD、D2とも呼ばれる)を発売した。とてもコンパクトなカメラで沈胴式のエルマーをつければ、ポケットに楽に入ってしまう。
ライカ?はカメラに距離計を内蔵し、レンズのヘリコイドを動かすことでピント調節をすることができる画期的なカメラであった。それまでの撮影では、距離を目測で計るか、外付けの距離計で被写体までの距離を測り、レンズの距離目盛りを動かして距離を設定した。
このカメラにはストラップをつける金具(アイレット)がない。当時は釣り紐のついた革ケースにカメラを入れて撮影するのが常識であったが、今ぼくが使うのにはケースがないのでいささか不便である。革ケースは遮光の意味もあったと思う。ライカは非常に遮光性がよく、光漏れはほとんど無いが、カメラによってはケースから出して、長時間光に当てるとフイルムにかぶりがでるものも多い。
ライカ?は非常に良くできたカメラだったから、各国でコピー商品がでた。特にロシアのフェド1型はサイズから、内部機構までほとんど同一と言えるような作りである。しかしフェド1も結構優秀なカメラで、レンズのフェド50mm/3.5もエルマーに負けない良いレンズであった。
海野和男とクラシックカメラ「クラシックカメラで自然を撮る」A4上製208pp。人類文化社より7月発行決定。ライカ。ローライ、ソ連製カメラ、アルパ、そしてニコンF、オリンパスOM1、ミノルタX1、キャノンF1など往年の日本の一眼レフも登場。デジカメで野外で撮影したカメラの写真200枚以上。そのカメラで撮影したネイチャーフォト300枚以上掲載予定。クラカメ図鑑としても、写真集としても使える楽しい本にします。請うご期待。
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