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海野和男のデジタル昆虫記

今日のクラシックカメラ(キエフ2)

今日のクラシックカメラ(キエフ2)
2002年02月05日

キエフのレンジファインダーモデルキエフ2である。このキエフの軍艦部にはКИЕВというロシア文字のみのロゴが入っている。キエフは2型、3型、4型とそのバリエーションがある。2a、3aなどaが付くのはシンクロ接点付きのキエフだ。1955年頃までの2型と3型までにロシア文字のみの表記が見られ、以後はロシア文字とラテン文字の併記になった。(このキエフ2は1955年製のモデルでレンズも55年製のアルシェナール製、このタイプとしては最終モデルである)
 キエフは1947年から製造されたが、その源流はドイツで1936年から生産された当時の最高級レンジファインダーカメラコンタックス2にある。戦後東西ドイツの分割により、コンタックスの工場もあった東ドイツはソ連の占領下に入った。そしてソ連でキエフの生産が始まったのである。1947年から49年頃の初期モデルは、東ドイツ製のコンタックスの部品で組み立てられたと言われ、それはコンタックスそのものと何ら変わりがなかったらしい。
 マウントはバヨネットマウントでコンタックスと互換性があり、人気のニコンSシリーズにも、距離などが正確にでないらしいが、キエフのレンズを付け、目測で撮影することは可能らしい。それにしても標準のジュピター8、50mm/2レンズの性能は秀逸である。コンタックス用のゾナー50mm/2と同等品であるから、こんなよいレンズを付けたカメラが今では1万円程度で入手できるのは嬉しいことではあるが、こんなに手の込んだカメラがそんなに安くてよいのだろうかとも思うのである。(距離計は接眼部と距離計窓との距離が長く、極めて正確なピントあわせができる)

クラシックカメラで撮る自然写真6月発行予定

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