ローライフレックスSL35はローライが日本の一眼レフに対抗して、初めて作った35mm一眼レフカメラだ。初期のものはドイツ製、後期はローライがシンガポールに工場を作り生産を移した。シンガポール進出はコスト面ではローライを助けたはずだが、ローライ=ドイツというイメージを崩し結果的には失敗に終わった。今では日本の一眼レフも日本国内での生産より海外での生産が多いのであるが、カメラが高級品であった当時ならではの話だ。
ぼくはツアイスレンズを使ってみたくて無理してローライを香港で買った。といっても日本の一眼レフと大差ない値段であった。その後レンズも色々揃えた。ちょうどローライが傾いた1970年代の後期、アメリカのカメラ屋で新品がずいぶん安く買え、16mmから200mmまで揃えた。初めてチョウの撮影に使った魚眼レンズも実はローライ用ディスタゴン16mmだ。この写真のカメラは持っていなかったシュナイダークセノン付きのもので最近購入したものだ。今見るとなかなか良いデザインのカメラだと思う。
◎クラシックカメラで自然を撮る2002年春出版予定
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