
一緒に暮らすインコとのエピソードを中心に、日常の出来事を漫画にして発信しているえるぽぴ( @lpo_on )さん。実はオタクな一面も持ち、中学生の頃からオリジナルキャラや魔法の設定をノートに描いたり、意味もなく包帯や眼帯をつけて登校したりしていたそう。
コミックエッセイ「えるぽぴの楽しい黒歴史ライフ〜解放の刻来たれり〜」は、そんなえるぽぴさんの挙げたらきりがない「黒歴史」の数々を、独特のテンションで描き下ろした作品。平成をオタクとして過ごした人は、きっと懐かしさと恥ずかしさで震えることだろう…(ちなみに筆者は震えた)。
今回は、2006年頃に流行った「アニメダンス」について。エンディングで登場キャラクターがダンスする演出は今でこそよく見るが、当時は革新的で衝撃的だったそう。動画サイトに踊ってみた動画が連日アップされる中、えるぽぴさんもこの流行の波にのまれるのだった…。
■恥ずかしいどころか、かなりイケてるとすら思っていた…!
授業が始まる前の教室でアニメダンスを踊っていたという、高校時代のえるぽぴさん。当時の心境を聞いてみた。
「恥ずかしいどころか、かなりイケてるとすら思っていました。典型的な調子乗りオタクです…。許されたいです……」
また、自身が躍る様子を携帯で撮影していたそうだが、いつか動画サイトに投稿したいとの思いはあったのだろうか。
「当時は動画をネットに載せることが今ほど手軽ではなかったので、友人間で楽しむのみでした!TikTokやXがあの頃になくて、本当によかったです…!」
「タイムマシンがあったらあの時の教室に戻って私の頬をひっぱたいてやりたい」と振り返るが、これは黒歴史を量産するなとの気持ちからだろうか。
「もう少し慎みを持ったオタクであれという想いです!でも当時はとても楽しかったし、大人になった今となっては子供がはしゃいでる様子を見るのは微笑ましいですね!」
写真も動画も撮りまくっていた高校時代を「無敵だった」と言いつつも、昔の携帯のデータをスマホに移行しているという友人に「探せばあるかもなぁ」と言われ、「致命傷を負うからやめてくれ」と拒否するえるぽぴさん。今後も闇に葬られし黒歴史の数々を描いていく予定なので、楽しみにしてほしい。
取材・文=石川知京