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反物で作る「レディス浴衣」の作り方

  • 2021年5月19日
  • NUKUMORE

女性用の浴衣を手作りしましょう!大きめのモチーフを大胆に配置した柄ゆきは若い女性におすすめです。No.18はあじさいで埋め尽くされた藍染めが、正統派でありながら新鮮な印象に!No.19のバラとリボンが華やかな浴衣には、落ち着いた色の帯を選びましょう。

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裁つ前に

布調べ、地直しをします。次に布地の見積もりをします。反物は「たたみ積もり」をします。
コットン地の場合はコットン地の裁ち方図をかえることによって、どんな布幅でも裁断できますが、柄合わせをする場合や一方方向の柄などは表記してある用尺より多く見積もっておきます。

必要な材料

1点分
S・M・Lサイズ
・表布(レディスゆかた用反物)38cm幅 1反
・三つ衿芯・カ布(新モスまたは表布) 32cm×10cm

【基本】たたみ積もり

(反物は折りたたんで用尺を見積もる)
*サイズ表示 上段=Sサイズ、中段=Mサイズ、下段=Lサイズ 1つしかない数字は共通 lbs4994_p10_map_2_1620870271

【基本】反物の裁ち方図

※裁つ前に折りたたんで用尺を見積もりましょう。 lbs4994_p10_map_3_1620875729

【基本】裁つときに

■丈の見積もり方を参考にします。(下記参照)
■反物の総寸法を測り、布が足りるかどうかを見ます。
■染めムラ、織りキズがないかどうかを確認し、目立つ場合は糸印をして、柄合わせのときに目立たない場所に持っていきます。
■裁つ部分の糸を一本抜き、その線に沿って裁つと布が平行(布目を通す)に裁てます。
■最初に5つの部分(身頃2枚、袖2枚、おくみと衿1枚)に裁ったら、おくみと衿の布を4つの部分(おくみ2枚、衿1枚、共衿1枚)に裁ちます。

*丈の見積もり方

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【基本】印つけ

*袖の印つけ

01 おもてを内側に合わせて二つ折りにし、2枚の袖を重ね合わせます。
02 袖山を左に、袖口側を上にして置きます。 lbs4994_p10_flow_1_1620876057 03 袖口側から袖幅をとり、袖山に山印をつけます。
04 袖口、袖つけ側、袖下の順に印をつけ、丸みは8cmの丸み型を使って、通しべらで印をつけます。 lbs4994_p10_flow_2_1620876091

*前・後ろ身頃の印つけの準備

01 身頃のおもてを内側に合わせ、後ろ身頃を左に、背中央を手前にして置きます。 lbs4994_p10_flow_3_1620876134 02 2等分の位置を2cm後ろ身頃側にずらします。 lbs4994_p10_flow_4_1620876145 03 2cmのくりこしあげをつけます。 lbs4994_p10_flow_5_1620876157

*前・後ろ身頃の印つけ

01 後ろ身頃は背中央側から肩幅をとり、肩山に山印を入れ、裾、背中央の印をつけます。

02 くりこしあげ分はずらしてたるませておきます。背中央の肩山から40cmの位置で後ろ幅をとり、肩幅と結んで、袖つけ、身八つ口の印をつけ、次に脇の印をつけます。(ここでの印は前身頃までつくようにしっかりつけます。)

03 身八つ口止まりから4cm下に、くりこしあげ位置の印をつけます。(前身頃には印がつかないように軽くつけます。) lbs4994_p10_flow_6_1620876214 04 後ろ身頃を左に開き、前身頃の袖つけ、身八つ口、脇の印を確認し、裾で脇から前幅をとります。

05 衿肩あきから0.3cm外側に印をつけ、肩山からおくみ下がりの印をつけます。おくみ下がりの位置と裾を結ぶおくみつけ位置の印をつけます。(おくみつけ寸法を測っておきます。)

06 衿つけの印をつけ、衿肩あきの1cm手前まで切り込みを入れます。 lbs4994_p10_flow_7_1620876251

*おくみの印つけ

01 おもてを内側に合わせ、衿下を手前に、裾を右にして置きます。

02 裾、衿下の印をつけます。おくみつけ寸法を裾から測ります。

03 裾でおくみ幅、衿先の位置であいづま幅をとり、その残りの縫い代(◎)+2cmをおくみ先でとり、三点を結びます。

04 おくみ先から0.3cm下に剣先の印をつけ、衿先と結びます。(衿つけ寸法を測っておきます。)
lbs4994_p10_flow_8_1620876322 【糸印】衿下を三つ折りぐけで始末すると、衿先の印がかくれるので、2~3針縫って印にします。 lbs4994_p10_flow_9_1620876349

*衿と共衿の印つけ

01 おもてを内側に合わせ、衿山を左に置きます。図のように衿の寸法をとり、布目を通して裁ちます。 lbs4994_p10_flow_10_1620876433 02 裁ち幅を揃えて、手前の衿つけ側から印をつけます。 lbs4994_p10_flow_11_1620876449 03 共衿(残った布)は、おもてを内側に二つ折りにし、衿つけ側に印をつけます。 lbs4994_p10_flow_12_1620876461

【作り方】縫い始める前に

前述の通り、布を裁ち、印をつけます。

※コットン地を使用する場合は、袖、身頃の脇とおくみつけ側の前端をそれぞれジグザグミシンで始末(作り方図を参照)をします。反物の場合は耳(布端)をそのまま利用します。

※解説では、印や縫い目がわかりやすいように目立つ色や線を使用しています。実際に縫う場合は、印はへらでつけ、縫い糸は表布と同系色の目立たない色を使用します。

【作り方】順序

lbs4994_p30_map_1_1620876812 後ろ lbs4994_p30_map_2_1620876825

【作り方】1.袖を縫う

lbs4994_p30_flow_1_1620876908 01 袖のおもてを外側にして二つに折り、袖下を縫います。 lbs4994_p30_flow_2_1620876928 02 袖をうらに返して、袖口止まりから袖下を印どおりに縫います。 lbs4994_p30_flow_3_1620876945 03 袖の丸み部分の縫い代を、手縫いで細かく2本縫います。 lbs4994_p30_flow_4_1620877015 04
①袖の丸み型(下記参照)に合わせて糸を引き、縮めます。
②0.2cmのきせをかけ、縫い代を内側に折ります。丸みの縫い代は細かくひだを寄せて折ります。
③袖の丸み型を土台にして、丸みの縫い代を返し縫いで止めます。
④袖の丸み型をはずして、縫い代の角を内袖に小さく1針すくって縫い止めます。
※左右対称にもう1枚も同様に作る lbs4994_p30_flow_5_1620877077

*型紙の無料ダウンロードはこちらから

※袖の丸み型は、印つけや丸みを整えるときなどに使用します。丈夫な厚紙を利用して、作っておくと便利です。
※好みの丸みを厚紙に写しとる。 ATTENTION!
●A4サイズの紙で、縦で、倍率100%で印刷してください。
●型紙の無断転載や再配布、販売はご遠慮ください。
●型紙によるいかなるトラブルが発生しても弊社は一切責任を負わないものとします。 【型紙『レディス浴衣の袖の丸み型』をダウンロードする】 *きせのかけ方*
[きせをかける]
縫い上がったところを縫い目どおりに折らずに、余分に折ることを「きせをかける」と言います。
きせをかけると縫い目がかくれて、縫い合わせがきれいに見えます。
和服を縫うときは必ず「きせ」をかけます。 lbs4994_p30_map_3_1620878131 「きせのかけ方」
05 袖口を三つ折りぐけで始末をします。左右の袖は、対称に2枚作ります。 lbs4994_p30_flow_6_1620877510 *三つ折りぐけ*
[三つ折りぐけ]折り山の中に針を通し、1cm先に針を出します。
[くけ]和裁の手縫いの縫い方のことを言い、三つ折りぐけ、耳ぐけ、本ぐけなどいろいろなくけ方があります。 lbs4994_p30_map_4_1620878164 「三つ折りぐけ」1 lbs4994_p30_map_5_1620878175 「三つ折りぐけ」2 lbs4994_p30_map_6_1620878185 「三つ折りぐけ」3

【作り方】2.身頃を縫う

lbs4994_p30_flow_7_1620878218 01 身頃のおもてを内側に合わせて、くりこしあげ位置で2cm<りこしあげをつまんで、くりこしを縫います。 lbs4994_p30_flow_9_1620878238 lbs4994_p30_flow_8_1620878249 02 0.2cmのきせをかけて、くりこしあげを裾側に折り返します。 lbs4994_p30_flow_10_1620878272 lbs4994_p30_flow_11_1620878281 03 くりこしあげの折り山を三つ折りぐけの要領で、後ろ身頃に1cm間隔で折りぐけをします。 lbs4994_p30_flow_12_1620878310 lbs4994_p30_flow_13_1620878318 04 後ろ身頃のおもてを内側に合わせて、背中央を縫います。 lbs4994_p30_flow_14_1620878356 05 背縫いの縫い代は衿肩あきを右側に置き、0.2cmのきせをかけて手前(左後ろ身頃側)に折り返します。 lbs4994_p30_flow_15_1620878379 *耳ぐけ*
[耳ぐけ]
縫い代部分の布端を押さえるときに使う縫い方です。布端から0.2cm内側の位置を縫い、背縫い、脇線、袖つけの縫い代に使います。 lbs4994_p30_map_7_1620878457 「耳ぐけ」1 lbs4994_p30_map_8_1620878471 「耳ぐけ」2 *かくしじつけ*
[かくしじつけ(一目落とし)]
きせを押さえるときなどに使います。縫い目、折り山から0.2cm入った位置を縫います。 lbs4994_p30_map_9_1620878515 「かくしじつけ」1 lbs4994_p30_map_10_1620878524 「かくしじつけ」おもて側 lbs4994_p30_map_11_1620878550 「かくしじつけ」うら側 06
①背中央の縫い代を耳ぐけで、押さえます。
②前後身頃のおもてを内側に合わせて、身八つ口止まりから裾までの脇を縫います。 lbs4994_p30_flow_16_1620878784 07 脇の縫い代は0.2cmのきせをかけて、前身頃側に折り返します。 lbs4994_p30_flow_17_1620878800 08
①脇の縫い代は、くりこしあげ位置にかけて自然に開いて折り、続けて袖つけの縫い代を印から折ります。このとき前身八つ口の縫い代は伸ばします。
②開いた縫い代は、針目がおもてに出ないように、かくしじつけで押さえます。
③脇の縫い代、袖つけの縫い代を耳ぐけで押さえます。 lbs4994_p30_flow_18_1620878818

【作り方】3.おくみをつける

lbs4994_p30_flow_19_1620878909 01
①衿下を三つ折りぐけで始末をします。
②前身頃とおくみのおもてを合わせて、おくみ先から裾まで縫い合わせます。 lbs4994_p30_flow_20_1620878901 02
①縫い代は0.2cmのきせをかけておくみ側に折ります。
②縫い代を耳ぐけで押さえます。 lbs4994_p30_flow_21_1620878971 *①のきせのかけ方 lbs4994_p30_flow_22_1620879050 03 おくみと前身頃をしつけで押さえます。 lbs4994_p30_flow_23_1620879042

【作り方】4.裾線を縫う

lbs4994_p30_flow_24_1620879117 01 つま先は額縁仕立てで始末をします。
02 裾は印どおりに三つ折りにしてまち針でとめ、 三つ折りぐけで始末をします。 lbs4994_p30_flow_25_1620879143 lbs4994_p30_flow_26_1620879162 *額縁仕立て* 01 斜線の位置が折り位置になります。 lbs4994_p30_map_12_1620879362 02 斜めの折り位置を折り上げます。 lbs4994_p30_map_13_1620879375 03 裁ち端を裾のでき上がりの印に合わせて、折り上げます。 lbs4994_p30_map_14_1620879388 04 裾のでき上がりの印から折り、三つ折りにします。額縁の折り山(つま先の角)から針を刺して糸を出します。 lbs4994_p30_map_15_1620879402 05 額縁を本ぐけで縫います。針を反対に向け、衿下の方向へ1針小さくすくいます。 lbs4994_p30_map_16_1620879417 06 裾の縫い代の中へ針を入れて、折り山の中を通り1cm先へ出します。続けて三つ折りぐけをします。 lbs4994_p30_map_17_1620879433 *きせ山の三つ折りぐけ*
[きせ山の三つ折りぐけ]
背縫い、脇縫いなどのきせ山が開かないようにするため、5ヶ所のきせ山位置で1針おもてに出します。 01 きせ山の0.2cm手前で折り山から糸を出します。
lbs4994_p30_map_18_1620879480 02 針を反対に向け、折り山とおもて側のきせ山を1針小さくすくいます。きせ山の位置で必ずおもてに1針出します。 lbs4994_p30_map_19_1620879500 03 折り山に針を入れ、折り山の中を通り1cm先へ出して、三つ折りぐけを続けます。 lbs4994_p30_map_20_1620879513

【作り方】5.力布をつける

lbs4994_p30_flow_27_1620879558 [力布]衿肩あきの補強のためにつけます。 lbs4994_p30_flow_28_1620879584 01 衿肩あきの縫い代を0.3cm残して切り込みを入れます。 lbs4994_p30_flow_29_1620879597 02 カ布を縫いつけます。 lbs4994_p30_flow_30_1620879610 *力布の作り方* 01 新モスまたは共布を5cm四方にカットします。 lbs4994_p30_map_21_1620879648 02 三角の二つ折りにし、1.2cm残してカットします。 lbs4994_p30_map_22_1620879660 03 裁ち端から0.4cmのところを細かく並縫いをします。 lbs4994_p30_map_23_1620879671 04 糸を絞って止め、わの方を丸く伸ばして、アイロンで整えます。 lbs4994_p30_map_24_1620879685

【作り方】6.衿をつける

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①衿と身頃のおもてを合わせて、背中央から衿先まで、衿つけ位置を図の番号順にまち針でとめます。
②・③縫い代にしつけをかけます。
④印どおりにミシンで縫います。
⑤しつけをとりのぞきます。 lbs4994_p30_flow_32_1620879778 02 三つ衿芯を衿肩まわりの縫い代に、しつけでとめます。 lbs4994_p30_flow_33_1620879834 03
①表衿を印から折り返します。
②裏衿を引きぎみにして、印から0.8cmの縫い代側を縫います。 lbs4994_p30_flow_34_1620879852 04 衿先の縫い代を印から折り返します。 lbs4994_p30_flow_35_1620879865 05
①裏衿の縫い代を印から折り返します。
②衿の縫い代を衿先の縫い代に縫い止めます。 lbs4994_p30_flow_36_1620879880 06
①衿をおもて側に返して、裏衿をでき上がりの位置で折り返します。
②裏衿は本ぐけにしますが、くけ始めとくけ終わりの1cmのところで、表衿と裏衿を通して1針おもてに出して止めます。 lbs4994_p30_flow_37_1620879900

【作り方】7.共衿をつける

lbs4994_p30_flow_38_1620879953 01 でき上がりの印どおりに縫い代を折り返します。 lbs4994_p30_flow_39_1620879966 02
①表衿のおもてに共衿のうらを合わせて、衿山と背中央を合わせます。共衿にゆるみを入れながらまち針でとめます。
②共衿のつけ止まりを決め、糸で縫って糸印にします。 lbs4994_p30_flow_40_1620879990 03 まち針をはずし、図のように衿の糸印に共衿の印を合わせて、まち針でとめます。 lbs4994_p30_flow_41_1620880006 04
①共衿を裏衿側に折り、裏衿から0.5cm控えて共衿の縫い代を折り返します。
②共衿端は、印から0.5cm衿先側をミシンで縫います。反対側も同様に縫います。 lbs4994_p30_flow_42_1620880027 05 共衿をおもてに返し、表衿に本ぐけで止めます。くけ始めとくけ終わりの1cmは表衿と共衿の折り山を揃えてくけますが、それ以外の間は共衿の折り山を表衿の折り山より0.2cm出してくけます。 lbs4994_p30_flow_43_1620880046 06
①裏衿より0.5cm控えて、共衿の縫い代を折り返します。
②裏衿に本ぐけで、共衿をつけます。 lbs4994_p30_flow_44_1620880083 lbs4994_p30_flow_45_1620880125

【作り方】8.袖をつける、できあがり!

lbs4994_p30_flow_46_1620880131 01
①内袖と前身頃のおもてを合わせて重ね、袖山と肩山の印を合わせて、まち針でとめます。
②身頃の袖つけ折り山より0.4cm内側を、袖つけ止まりから図のように縫います。 lbs4994_p30_flow_47_1620880144 02
①袖の縫い代は、0.2cmのきせをかけて袖側に折り返します。
②袖の縫い代を耳ぐけで押さえます。
③袖つけ止まり、身八つ口止まり、袖口止まりにかんぬき止めをします。
できあがり! lbs4994_p30_flow_48_1620880166 *かんぬき止め* lbs4994_p30_map_25_1620880193 lbs4994_p30_map_26_1620880200 lbs4994_p30_map_27_1620880207 lbs4994_p30_map_28_1620880216

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