何となく調子が悪いのは、いつものことだから...と見過ごしていませんか? 疲れやすかったり、体が冷えたりといった不調がある場合は、もしかしたら「鉄」が不足しているかもしれません。
全身に酸素を運び、血行や代謝を正常にするのに欠かせない「鉄」。日本人女性(20〜49歳)の「鉄」の平均摂取量は1日約6.4mg(令和元年「国民健康・栄養調査」<厚生労働省>)ですが、本来は[B]1日に10.5mg必要※[/B]です。
※月経のある女性18〜49歳の場合:「日本人の食事摂取基準<2020年版>」(厚生労働省)
ダントツで「鉄」が多い食材といえばレバー。なかでも、料理研究家・藤井恵さんがよく活用するのは、くせのないとりのレバーだそう。
今回はとりのレバーを使った、藤井家の定番メニューをご紹介します。
「わが家の娘たちが冷えに悩んでいた時に、『鉄』をとって欲しいと思って考えたのが『はちみつしょうが煮』です。『鉄』が豊富なレバーに、体ぽかぽか効果が期待できるしょうがを合わせます。
こっくりとした甘辛味でご飯が進み、しっかり火を通すとお弁当にも。おつまみにもいいですね」(藤井さん)
▷レシピを教えてくれたのは藤井 恵さん
料理研究家、管理栄養士。女子栄養大学卒業後、料理番組、フードコーディネーターのアシスタントなどを経て、テレビや雑誌、書籍などで活躍中。素材の持ち味を生かした、シンプルでいて工夫のあるレシピに定評がある。
Instagram@fujii_megumi_1966
レバーのはちみつしょうが煮
【材料・作りやすい分量】
とりレバー…300g
塩…大さじ1/2
A
・しょうがの薄切り…50g
・はちみつ※…大さじ2
・しょうゆ…大さじ2
・酒…大さじ2
【作り方】
1 レバーは脂肪や血のかたまりを包丁で除き、一口大に切る。
2 氷水に約10分ひたし、ふり洗いをして水けをきり、塩大さじ1/2をもみ込んで洗う。
3 鍋に湯を沸かしてレバーを入れ、煮立ったら弱火で約5分ゆで、冷水にとって洗う。
4 鍋をきれいにしてAを入れ、中火にかける。煮立ったら3を水けを拭いて加え、約1分煮てレバーを取り出す。煮汁がとろりとするまで煮詰めてレバーを戻し入れ、からめる。(全量で483kcal/塩分7.9g/鉄27.9mg)
※はちみつを使っているので、1歳未満の乳児には食べさせないでください。
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「下ゆでをしたレバーをさっと煮汁にからめていったん取り出し、煮汁を煮詰めてからレバーを戻し入れるのがおいしさの秘密。この方法だと、レバーがパサつかずに、驚くほどしっとりとするんですよ。
清潔な保存容器に入れれば4〜5日冷蔵保存OK。まとめて作っておいて、コツコツと鉄をとるのがおすすめです」
レシピ考案/藤井 恵 監修/関口絢子 撮影/広瀬貴子 スタイリング/浜田恵子 栄養計算/スタジオ食
編集・文/singt