子どもの安全を守るためのアイテムとしてイメージされることの多い「防犯ブザー」。大人になると、なぜか持たなくなりがちですが、安全のためにも改めて持ち歩きを検討してみませんか。
今回は、大人も防犯ブザーを持っておくべき理由と防犯ブザーの選び方、そして防犯対策に役立つ警視庁のアプリ『Digi Police』についてご紹介します。
いざという時、恐怖やパニックで体が硬直し、声が出なくなることは誰にでも起こり得ます。また、普段から大声を出すことに抵抗がある方もいるでしょう。
そんな時、防犯ブザーは自分の代わりに、周囲に危険を知らせる強力なツールとなります。ときには、外出時だけでなく、お家にいるときに役立つ場合も!改めて防犯ブザーの使用シーンについて振り返りましょう。
痴漢やストーカー、ひったくりなど、身の危険を感じたとき、第一に身を守ってくれるのが防犯ブザーです。夜道の一人歩きなどの不安な状況で「もしかして…」と感じたら、迷わず防犯ブザーを手に取りましょう。
大きな音で周囲に危険を知らせるだけでなく、一瞬だけ鳴らす、防犯ブザーの存在を見せるだけでも、犯罪抑止への効果に期待できます。電車内で犯罪被害にあったときも、手にとって見せるだけで、一時的に被害をとめられる可能性があります。
防犯ブザーは、日々の安全を守るための小さな用心棒。バッグやポケットなど、すぐに取り出せる場所に備えて、日頃から持ち歩く習慣をつけませんか。小さな防犯ブザーが、毎日の大きな安心につながるはずです。
旅行先などで荷物が多いとき、置き引きやひったくり防止に防犯ブザーが役立ちます。
防犯ブザーをスーツケースやリュックなどに付けて、結束バンドなどでしっかりと固定しましょう。ピンの紐を自分で持っておけば、万が一荷物が盗まれた際にピンが外れ、大きな音で周囲に異常を知らせることができます。
ポイントは、ブザーを簡単に外せないように固定しておくこと。盗んだ犯人は、壊したり、取り外さない限り、音を止められないので、盗難を諦める可能性が高まります!
もし家に防犯ブザーが余っている場合は、お家の玄関ドアや窓に取り付けておけば、侵入防止のアラームとしても活用できます。
玄関先に用意しておけば、悪質な訪問販売や、強引なセールスに困ったときにも防犯ブザーが活躍!特にご高齢の方を標的にした訪問販売は、言葉で伝えてもしつこく食い下がる場合があるので、撃退用に備えておくと安心です。
災害時や急病で声が出せない状況で助けを求めたいときにも防犯ブザーが活躍します。
例えば、地震で家屋が倒壊し、閉じ込められてしまったとき。声を出しても届かない、声を出せない状況で、防犯ブザーの音は、自分の居場所を救助隊に知らせるための緊急信号になります。防災バッグの中には、防犯ブザー、防災用ホイッスルを備えておきましょう。
自宅で突然の病気やケガに見舞われ、声が出せない状況でも、防犯ブザーの音は近隣住民や通行人に異変を知らせ、救急車を呼ぶきっかけを作ります。
防犯ブザーは、犯罪だけでなく災害や病気など、さまざまな緊急時において、命を守るための重要なツールとなり得るのです。
防犯ブザーといえば、ヒモ付きのタイプをイメージする方が多いかもしれませんが、実はさまざまな種類があります。ここからは、機能性やデザイン性に優れた防犯ブザーをいくつかピックアップしてご紹介します。
『防水防塵&反射シール付きの防犯ブザー』
雨の日やアウトドアでも安心して使える防水防塵仕様。夜道での視認性を高める反射シール付きで、安全性もバッチリです。
『防水防塵で反射板&安全ライト付きの充電式防犯ブザー』
こちらも防水防塵仕様で、さらに反射板と安全ライトを搭載。暗い場所での防犯・安全対策に◎。ボタンスイッチを握るだけでアラームが鳴るため、緊急時にも素早く対応できます。
『リップ型の小さくて薄い防犯ブザー』
見た目はかわいらしいリップスティック。しかし、フタ部分を引っ張ると、大音量のアラームが鳴り響きます。コンパクトで持ち運びやすく、さりげなく防犯対策ができるのが魅力です。
今回、防犯ブザーの種類について調べているうちに、ストラップ感覚で身につけられるかわいい防犯ブザーを見つけたので、追加で購入しました!
見た目はお菓子のようなかわいらしいストラップですが、実は防犯ブザーです。誤作動を防ぐスイッチ付きで、安心して持ち歩けるのが大人には嬉しいポイント。
スイッチ付きなら、アラームが鳴ってしまわないか心配してしまう方でも、バッグに気軽に取り付けやすいのではないでしょうか。
ちなみに、ダイソー、セリア、キャンドゥ、ワッツでも防犯ブザーの販売を確認!100均では種類は限られていますが、どれも110円と手軽に購入できます。
最近では、ほかにもパスケースに防犯機能が付いた「パスケース一体型防犯ブザー」なども販売されており、年々バリエーションが豊かになってきています。
防犯ブザーと合わせて、ぜひチェックしたいのが、警視庁が提供する防犯アプリ『Digi Police(デジポリス)』。
デジポリスは、東京都内の犯罪発生情報や防犯情報を提供するアプリです。マイエリアを設定すると、その地域の犯罪発生状況がトップ画面に表示されます。
街頭犯罪や子供に対する声かけ事案の情報、特殊詐欺のアポ電情報、公開捜査情報、警察署・交番検索、コンビニ検索など、地域ごとに詳しい最新情報を入手できるのが大きな特徴!ただし、利用できるエリアは警視庁管轄の東京都内に限られます。
しかし、東京都内在住でない方でも、防犯ブザー機能や痴漢撃退機能は利用可能です。
画面をタップするだけで、「やめてください」という警報を鳴らしたり、助けを求めるブザーを鳴らしたりすることができます。画面を見せるだけでも効果があるでしょう。
また、痴漢撃退機能では、「痴漢されていませんか?」と被害を受けていると思われる方への声かけも可能です。
防犯ブザーと『Digi Police』を併用することで、いざというときの助けを求める手段を選べるようになりますよ。
防犯ブザーは、子どもだけのものではありません。大人にとっても、自分の身を守るための大切なツールです。これを機に、改めて身の回りの防犯対策を見直してみませんか。みなさまがどうか安全な毎日を過ごせますように。
まとめ/滝谷遥