“土鍋師匠”仕込みのパエリア、完成!【和田明日香の地味ごはん日記 vol.6】

  • 2021年12月29日
  • 暮らしニスタ

こんにちは。和田明日香です。

久しぶりの更新です。季節変わって、すっかり寒くなりました。わたしが住む東京はまだまだあたたかい日もあるので、ニュースで大雪の映像を見ると、おなじ日本なのかと驚きます。みなさんがお住まいのところは、どんな冬の景色が広がっていますか?

先日、戦友の炊飯器を手放しました。炊飯器には悪いけど、実は前から「もっと良い相棒に出合えるんじゃない」かと思っていたのです。そんな中テレビ番組の企画でリサイクルショップに行くことになり、あっさりと売ってしまいました。

売ったはいいけど、新しい炊飯器を買いに行く時間がなかなかとれない。でもお米を炊かないわけにはいかない。というわけで、しまいこんでいた土鍋が久々に大活躍でした。

▲我が家は「長谷園のかまどさん」を使っています。普通の土鍋よりも分厚く、ふたも二重なので、蓄熱力ハンパなし!

土鍋で炊くごはんって、どうしてあんなに美味しいのでしょう。ものすごく甘みが増して、しっかり粒が立って、ふんわり軽くて。美味しいのは絶対的事実。

なのですが、正直、炊飯器で炊いたごはんと、土鍋で炊いたごはん、目隠しして食べたら、どっちがどっちか言い当てられる自信はあまりありません。炊飯器で炊いたって、ごはんは美味しいもん。

ただ、ほっといても美味しく炊ける炊飯器に比べて、土鍋は神経を使います。時間をかけてお米を浸水する。お米の状態によって水の量を調整する。コトコト揺れる蓋の音に耳を澄ます。穴から噴き出す蒸気の勢いを見極めて火を落とす。焦げてないか鼻をきかせる。

わたしにとっては、この、五感で挑むプロセスこそ土鍋ごはんの醍醐味。自分の感覚が試される感じ、たまりません。同じように炊いても、毎回炊きあがりが微妙に違うところも最高に面白い。

土鍋生活もたいへんエンジョイしたのですが、バタバタと帰ってきて20分でごはんにしたい!なんて時、土鍋だと早炊きはできないし、お弁当のために朝6時に炊き上がるように予約、なんてこともできないので、結局炊飯器は買いました。

日々の戦友にするには、やっぱり炊飯器の方がいい。でも、たまに土鍋師匠にお手合わせ願って、感覚を磨くのを怠らないようにしたいです。

短い土鍋生活でしたが、うれしいおまけもありました。それは、パエリアが上手に作れるようになったこと!毎日朝晩土鍋でごはんを炊いていると、お米と水、火加減の関係がつかめるようになり、今までいまいちうまくいかなかったパエリアも、思い通り作れるようになれたのです。

▲この日はあさり、たこ、生鱈、鳥肉、茄子、きのこ、トマトのパエリア。具の組み合わせで味を組み立てます。

▲おこげもバッチリ。今日も上手にできました!って、花丸もらえたような気持ちになります。

わたしの中で、作れたらかっこいい料理のトップ3に入るパエリア(あとふたつは、だし巻き卵と、ローストビーフ)。憧れの料理を攻略できて、久々に料理のステップアップを実感できました。

実は、パエリアは『10年かかって地味ごはん。』に入れたかった料理。何度も作ってはいたのですが、みなさんに届けるにはまだまだ自信が持てないと、残念ながら諦めたのでした。

次こそご紹介できたらうれしいなぁ。料理のタイトルはもう決めてるんです。その名も「土鍋師匠仕込みのパエリア」。どうですか、なんだか信頼できるでしょう?

★この連載に関するご意見、ご感想のほか、和田さんへの質問などがあれば、こちらまでぜひお寄せください。
kurashinista.henshuubu@gmail.com

♦PROFILE♦
和田明日香(わだ・あすか)
料理家。食育インストラクター。東京都出身。3児の母。料理愛好家・平野レミの次男と結婚後、修業を重ね、食育インストラクターの資格を取得。各メディアでのオリジナルレシピ紹介、企業へのレシピ提供など、料理家としての活動のほか、各地での講演会、コラム執筆、CM、ドラマ出演など、幅広く活動する。2018 年、ベストマザー賞を受賞。著書に『10年かかって地味ごはん。』(主婦の友社)『子どもは相棒 悩まない子育て』(ぴあ)『和田明日香のほったらかしレシピ・献立編』(辰巳出版)など。

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