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「衣食住から考えるSDGsアクション〜大人と子どもが作る未来〜」第33回 エコ×エネカフェ(前編)

  • 2020年3月6日
  • 緑のgoo編集部

子どものまなざしに触れて

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これはグレタ・トゥーンベリさんの写真です。これを見て感じたことを同じテーブルの方と話していただけますか?

グレタさんは2018年のスウェーデンの総選挙の時に、気候変動について訴える選挙にしてほしいと、毎週金曜日に高校を休んで国会の前でストライキをしました。これが全世界に広がって、Friday for Futureというアクションが起こりました。こういった事実に対して、皆さんは大人としてどう思われますか?

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一方、日本財団が2019年に発表した「18歳意識調査」という数字がこれです。僕は教育現場にいるのでとてもショックを受けたんですね。他国に比べて日本の若者の意識は圧倒的に低いんです。「自分を大人だと思う」も「自分で国や社会を帰られると思う」も…。すべてにおいてめちゃめちゃ低い。社会課題に対して若者がコミットしていないのがわかる。それはきっと教育のせいだと思うんです。

では、今の子どもたちは、世界や大人たちのことをどう思っているのでしょうか?

新渡戸文化小中学校にミドリムシ、バイオの力で健康をめざすユーグレナという会社から連絡があって、「今の子どもたちの生の対話を伝えるプロモーション動画をつくりたい」という相談がありました。そこでつくられたのが、この動画です。小学5年生の子が、台本なしに答えています。



大人「いま、みんなが生きている世界と未来の世界ってどっちが幸せ?」

子ども「こっちの(いま生きてる)世界ですね。いままだ止められる状況なんですけれど、未来になるともう手遅れって感じになるから」

大人「(地球温暖化という)目に見えないものなのに何でそんなに問題だって自分で思えるのかな?」

子ども「子どもは感性豊かで何でも想像力がつくけど、大人は想像力が子どもよりちょっと鈍いって感じがすると思います」



どう思われますか?
ユーグレナさんは子供たちと一緒に未来を作るアクションを本気で考えていて、CFO(Chief Future Officer)制度を作り、未来の当事者である若者を、イベントや会議などに招いて、一緒に未来を作り出しています。素敵な取り組みですよね。

子どもたちの気候変動に対する危機感は年々高まっていると感じています。じゃあ、学校はこのままでいいのか?みなさん、大人として、あるいはもし自分が教師だったとしたら、子どもたちとどう向き合っていきたいと思いますか?

次のスライドです。
こちらにノミを蓋のある瓶に入れるという実験があります。ノミは始めは瓶を超えるジャンプ力を持っているのだけれど、3日間蓋をしたままにしておくと、ジャンプすると蓋にぶつかってしまうということを学んで、高くジャンプするのをやめちゃうんです。それだけじゃなくて、瓶を取った後も、蓋があった時と同じ高さしかジャンプをしなくなるのです。

こういう現象を生物学的には「学習」っていうんだけれど、学校もそうじゃないかなって思うんです。今の学校教育には決め事が多いですよね。最低限のルールはあるといいと思うんですが、それが厳しすぎたり、みんな同じ制服を着て、ほぼ同じ教室で同じ授業を受けて、同じ学年の子たちとだけ同じように時間を過ごす。そこに本当に自由な時間ってあるのかなって。大人がよかれと思って、もしくは不安に思ってつくってしまったガラスの蓋があるんじゃないかなと。

ところが社会に出ると、それまでとは全く逆のものが求められて、正解が無いことに向き合わなくてはならなくなる。そういったギャップが大きいからか、内閣府の統計によると去年は54万人もの人がひきこもりになっているそうです。これは今の教育に対してNOと言っているのではないでしょうか。それって、すごい社会的な損失だと思うんです。でも、それに寄り添うことのできる大人がいるのでしょうか。

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