サイト内
ウェブ

境内のあちこちにアジサイが咲き誇る♪勝ちダルマの授与品をいただきに大阪・箕面の「勝尾寺」

  • 2024年6月5日
  • ことりっぷ


勝ち運の御利益があるとして知られ、源氏、足利氏、豊臣氏といった名だたる武将にも愛された大阪府箕面市の「勝尾寺」。御守授与所でご縁を感じたダルマに願いを込め、その願いが叶えば奉納棚へ納める習わしがあり、またおみくじが入ったダルマを境内に飾って帰る参拝者が多いことから、約8万坪もある境内のあちこちにダルマが並んでいます。自然が豊かで春は桜、シャクナゲ、新緑にはじまり、夏はアジサイ、秋は紅葉、冬の雪が降った日は、神聖な空気に包まれた美しい光景に出会えます。初夏はアジサイを愛でに訪ねてみてはいかがでしょうか。
高野山真言宗の寺院「勝尾寺」。727(神亀4)年、藤原致房の双子の兄弟、善仲・善算が草庵を構えたのが始まりと言われています。
建立から百数十年経った平安時代、6代目座主であった行巡上人が、病に臥せていた清和帝の安穏を祈ったところ、みるみる回復。感銘を受けた帝から「この寺の持つ法力は、この国を治める王(帝)である私に勝った」として「勝王寺」と命名されましたが、あまりにも畏れ多いとし、「王」を「尾」に替え「勝尾寺」となりました。
その後、鎌倉時代、戦国時代、江戸時代…と「勝ち運を授かる寺」として、源氏や足利、豊臣、徳川将軍家など時代の覇者から、農民や商人らの幅広い層から信仰を集め、現在では仕事、商売、受験、病気、スポーツ、芸事、選挙、対人関係、恋愛など、人生あらゆる場面での「勝ち運」参拝者で賑わっています。
授与品のひとつである「勝ちダルマ」は、願いを叶えてくれる存在でなく、念を込めて願い事を書き、片目を入れることで「自分と向き合い、自分の弱い 心に打ち勝つ」という自己誓約書にサインをするもの。「勝つ」とは他者を打ち負かすことではなく、「自分と向き合い、自分の弱い心に打ち勝つ」という意味が込められています。
「勝尾寺」は箕面市北部の山岳地帯にある箕面国定公園の中心に位置し、四季折々の植物が愛でられる山寺としても有名。標高400mを越える山寺ですが、道路は整備されていて駐車場を完備。新大阪駅や梅田駅、なんば駅をつなぐ大阪メトロ御堂筋線が乗り入れしている北大阪急行電鉄・箕面萱野駅からはバスで約22分ほどでアクセスできます。
6月上旬~7月中旬までは、アジサイが見頃を迎えます。ヤマアジサイ、ガクアジサイ、タマアジサイといった、さまざまな品種のアジサイが色とりどり咲き誇ります。
山深い場所にあり、山門から見上げる約8万坪の境内は壮観です。山門をくぐってすぐの場所にあるのがお清め橋。定期的に現れる霧で厄を落とし、身を清めながら橋を渡ります。
池に浮かんでいるのは、弁財天社。弁財天はインドの女神(水を守る神)で、知恵を与え、学問や芸能、音楽の才能を開花させる神さま。音楽や芸能を目指す人は、境内を流れる水の音を感じながらお参りするのがよいそうです。
池を通り過ぎ、階段を登った場所にあるのが勝ちダルマの奉納棚。
勝尾寺では、本堂の前にあるお守り授与所で自分が「ご縁」を感じたダルマを購入し、具体的な願いを記し、願いが叶ったら目標達成の証としてダルマの左目に目を入れ「勝尾寺」へ返納する習わしがあります。
この奉納棚には、勝利や目標などの願いを叶えたダルマが並んでいるのです。よく見るとひとつずつ表情が異なるダルマは、それぞれ己に打ち勝った人のストーリーがあると物語っているようです。
勝ちダルマが並ぶ奉納棚を眺めながら、階段をのぼりきると、ご本尊である十一面千手観世音菩薩がいる本堂へ到着。
本堂では1年365日お経が止むことはありません。境内に響き渡るお経に耳を傾けると、いっそう心穏やかにお参りができそうです。
ほかにも広大な境内には、大日如来の像を祀った多宝塔、四国八十八ヶ所のお砂踏みができる大師堂、日本で最古の荒神さまを祀った三宝荒神堂など、見どころが多数あるので、境内マップを片手に参拝してくださいね。
境内のいたるところで見かける小さなダルマは、六十四卦ダルマみくじ(500円)というもので、ダルマの中におみくじが入っていて、本堂の前にある御守授与所で手に入ります。
六十四卦ダルマみくじは、日本で唯一勝尾寺でのみ行える占いで、その方法は古代中国で用いられてきた易を基礎としているのだそう。吉や凶などの記載はなく、占いたい事案を一つだけ心に念じた状態でダルマを選び、そこに綴られた戒めとお導きの言葉の真意を自分で読み解くのがお作法です。
おみくじを受け取った後のダルマは、石垣や高い木の上など、落ちたとき危ない場所でなければ、どこに置いてもOK。これまでお参りした人が置いていった小さなダルマが境内のいろんな場所にたたずんでいる様子もまた見どころのひとつです。
御守授与所には、ダルマモチーフのお守りもたくさんあります。
なかでも「開運目出しダルマ」は、ダルマから目が飛び出すユニークな仕掛けが。ダルマの頭にあいた穴からご本尊である十一面千手観世音菩薩の姿を見ることができます。
良縁祈願なら、下駄モチーフがかわいい「こっぽり縁結び」を。下駄の色はいろんな組み合わせがあるので、好きなものを選んでくださいね。
「勝尾寺」は日本最古の巡礼「西国三十三所」の札所のひとつ。西国三十三所とは、岐阜、京都、滋賀、大阪、奈良、和歌山、兵庫の2府5県に33ヶ所点在する、観音様を供養している寺院で、すべての寺を巡り祈りを捧げることで、優しさ・心遣い・勤勉さといった心のありようが身に着き、穏やかで充実した人生が送れ、結果として極楽往生ができると信じられている巡礼です。
お参りした証となる御朱印はぜひ欲しいもの。「勝尾寺」の納経所は本堂の隣にあるので、御朱印帳を持っている人はぜひ立ち寄って。
納経所で販売しているオリジナル御朱印帳はかわいいダルマ柄。ここで御朱印帳を購入してから御朱印を書いてもらうこともできるので、御朱印帳を持っていない人は、ここで御朱印デビューしてみては?
「勝尾寺」は大阪府下で多くの自然が残る場所。四季折々の花や鳥、大自然の表情が楽しめます。
春になると桜はもちろん、大輪が目をひくシャクヤク、アヤメの仲間であるシャカ、青紅葉など多彩な植物に目を奪われます。秋は紅葉がみどころです。
季節の花々とダルマが調和した風景に出合えるのは「勝尾寺」ならでは。ほかにはない景色を楽しみに足を運んでみてくださいね。

あわせて読みたい

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) 1996- 2024 Shobunsha Publications All Rights Reserved.