ダイコンならぬ“中根”を数多く収穫!野菜だよりの編集部では、埼玉県北本市の読者の畑で一緒に野菜づくりを行っています。今回のダイコン栽培では、新潟県の読者、内山貞男さんに教わった“中根”づくりを試しました。そのレポートです。
同じサイズの苗を残して間引くのがポイント
1穴に2苗を残して育てる2本仕立て栽培です。
図の通り、最終間引きの際に、同程度の大きさの“同級生”2苗を残してそのまま育てました。
ダイコンを収穫してみたところ、写真左側のダイコンのペアは、ほぼ同じサイズの“中根”が採れ、これはねらい通り!冷蔵庫に収まりがよくて保存もしやすい、食べ切りサイズのダイコンが収穫できました。お裾分けするとよろこばれるサイズです。
さて、写真中央のダイコンのペアはサイズが不ぞろいになっています。「大・中・中」の苗のうち、うっかり「中」を間引いてしまったため、スタート時から生育に優劣がついたことが原因です。
写真右側のダイコンは、通常の1本仕立て栽培です。「大・中・小」の場合、「中」または「大」を残して間引き、1本仕立てにします。
間引きの時点で妙に大きく育っている苗は又根のダイコンに育つ可能性があるため、今回は「中」を残しました。
大きすぎず味のよい2本仕立て栽培の“中根”づくり。みなさんもこの秋、試してみてはいかがでしょうか。
◆1本仕立て成功
間引き時に2苗を残すのに悩む場合は、思い切って1本仕立てに切り替えるとよい。ここでは「大・小」の苗を間引き、「中」の苗を残して1本仕立てにして育てた。2本仕立てのダイコンと比べてひと際大きなサイズに育った。おいしいダイコンだ。
◆2本仕立て失敗
うっかり「大・中」の苗を残してしまったようで、収穫時のサイズに大きな差がついた。どちらのダイコンもナメクジの食害にあっていた。まず競争に負けたほうの弱いダイコンが食害され、ついでに大きいダイコンも食害されたと思われる。味は良好。
◆2本仕立て成功
1穴に同じサイズの“同級生”苗を2本残したダイコンは、ほぼ同じサイズの“中根”に育った。味もよく台所で使いやすい理想のサイズで、友人へのお裾分けや畑からの持ち運びにも好都合。1本仕立てと比べると採れる数が倍になるのでうれしい!
堆肥や肥料は施さず、1~2週間おきに計3回耕して有機物をきれいに分解させ、ダイコン向きの土壌を用意。畝を歩いて足でまき溝をつけ、30cm間隔で1か所4~5粒タネをまいたあと、足で土をかけて覆土・鎮圧して発芽を待った。水やりなしで発芽がそろった。
ポイント
“同級生”2苗を残して競わせるのが成功のポイント!!
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