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キャンプの恵み

Vol.155 キャンプと持続可能な開発目標(SDGs)

  • 2019年3月18日
  • (社)日本キャンプ協会

 今年の冬は寒い日が続いていましたが、3月に入りすっかり暖かい日が多くなりました。先日は、我が家の近くの公園で、初めて、うぐいすの鳴き声を聞きました。桜の開花宣言も間近のようです。春は何かと慌ただしい季節ですが、春の訪れを感じながら、少し心に余裕をもって過ごしたいと思っています。
 さて、この季節は年度の切り替えの時期になりますが、特に今年は、平成最後の年度ということもあり、例年と少し違う雰囲気を感じます。そんな中、あらためて、この年度を振り返る時、みなさんにとって、どんなことが印象に残った1年だったでしょうか。毎年の恒例のその年を表す漢字では、昨年は「災」という漢字が選ばれました。確かに、豪雨、台風、地震と大きな自然災害が連続して発生し、各地で甚大な被害に見舞われた年でした。特に、夏場の豪雨と猛暑により、キャンプの実施にも、かなり影響が出たところが多かったようです。毎年のように繰り返される自然災害に、だんだんと感覚が麻痺して、当たり前のような感じになりますが、自然の影響をまともに受けるキャンプや野外活動にとって、地球温暖化や異常気象は決して他人事ではないと感じています。
 近年、「SDGs=持続可能な開発目標」の実現が注目されています。ご存知の方も多いと思いますが、2015年の国連サミットで採択された17の開発目標で、2016年から2030年までの国際目標です。その共通の願いは、「誰ひとり残さないための前進」というもので、その中には「気候変動に具体的な対策を」「海の豊かさを守ろう」「陸の豊かさも守ろう」など、自然に関する目標も数多く含まれています。持続可能な開発目標などと言うと、何か遠い世界のことのように感じてしまいますが、私たちの日々のライフスタイルが、環境に及ぼす影響は深刻なものがあることは明白ですし、今こそ、一人ひとりの意識改革と行動が求められています。

SDGsロゴ

 キャンプができなくなる時代が来るとは、今は誰も想像していないと思います。しかし、最近の自然災害が示すように、もしもこのまま何もしなければ、実は、そんな時代の到来は遠くないのかもしれません。豊かな自然の中で行うキャンプを、次世代の子どもたちがいつまでも続けることができように、各地のキャンプ協会が呼びかけを行い、自然をフィールドに活動する他団体とも連帯し、身近な生活の中で具体的なアクションを提言し、今こそ、世の中に発信する時ではないでしょうか。

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