サイト内
ウェブ

「フィランソロピー」 詳細解説

読み:
ふぃらんそろぴー
英名:
Philanthropy

企業や個人による社会貢献活動は、日本においてもだいぶ定着してきた。このような社会貢献を表す言葉としては、CSR(SR)やチャリティー、メセナ、ボランティアなどさまざまなものがあり、「フィランソロピー」(philanthropy)もそのひとつだ。そもそもフィランソロピーは、「愛」を意味する‘philos’と、「人間」を意味する‘anthropos’を合わせたギリシア語の「フィラントローピア」を語源とし、「人間愛」を意味する。

現代においてフィランソロピーは、企業や個人による社会貢献活動全般を指す用語として広く用いられている。イギリス発のチャリティーはもともと同国の制度に基づく概念で、フランス発のメセナは企業などによる芸術や文化の支援を意味する。また、CSRやSRは企業などの団体による社会的責任のことを指す。これらに比べてフィランソロピーは、より一般化された、個人と企業の両方による社会貢献を表す概念である点が最大の特長だ。

1991年に発足した日本フィランソロピー協会は、フィランソロピーを健全な民主主義の基本と位置づけて、国内におけるフィランソロピーの推進に取り組んでいる。それは、企業のように大きな主体だけではなく、自立した一人ひとりの個人が社会の一員として公益のために応分の負担をし、責任を果たすことが、社会をより良いものへと変えていく原動力になると考えているためだ。

フィランソロピーの取り組みは多種多様だ。同協会が行っている「企業フィランソロピー大賞」の2013年度受賞企業をみると、大賞のカネパッケージ(株)はフィリピンでのマングローブ植林活動が高く評価された。また、企業フィランソロピー賞を受けたキヤノン(株)は文化財を未来へ継承するプロジェクトを進め、但陽信用金庫は地域のよろずやとしての活動に力を入れている。一方、同協会は、個人などを対象とする「まちかどのフィランソロピスト賞」も行っており、寄付文化の醸成を目指している。

2013年には、国内初の本格的なベンチャー向けのフィランソロピー基金である「日本ベンチャー・フィランソロピー基金」(JVPF)が設立された。

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。