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「リサイクルトナー」 詳細解説

読み:
りさいくるとなー
英名:
Recycle Toner

コピー機やレーザープリンターなどでは、印刷時にトナーという微粒子状のインクを用いる。筒状の感光ドラム上に、トナーを静電気により文字や画像などの形に付着させ、紙などの表面に転写する仕組みだ。トナーは約5~10ミクロンの紛体で、カーボンブラック(黒)だけでなく、さまざまな色を着けることができる。トナーはカートリッジという容器に入って販売されているが、使用済みのトナーカ-トリッジを回収して分解・清掃などを行った後に、新しいトナーを充填した「リサイクルトナー」も流通している。

リサイクルトナーは一般に、メーカー純正のトナーに比べて不具合などの発生率がやや高いといわれているが、近年、技術開発が進み、その差は少なくなりつつある。(一社)日本カートリッジリサイクル工業会によると、2013年におけるリユース品のトナーカートリッジ市場における割合は25%を超える。同工業会は、リサイクルトナーに関する環境管理基準と品質管理基準を策定しており、両基準のすべてに合格した商品の外箱に「E&Qマークラベル」を貼付する認証事業を行っている。
環境管理基準は、回収項目、再生工程、再生カートリッジへの表示義務、廃棄物処理、トナーの安全性、リユースおよびマテリアルリサイクルの促進の6テーマ・28項目から成る。一方の品質管理基準は、再生カートリッジ管理基準値の設定と管理方法、測定実施、包装梱包管理基準、工程管理基準の4テーマ・10項目から成る。E&Qマークが付いたリサイクルトナーは、多くの官公庁や企業などに採用されている。

一方、OA機器などのメーカーも、トナーカートリッジを回収して再生・改造し、自社の商品として販売する事業を行っている。キヤノンによる「トナーカートリッジリサイクルプログラム」は、2015年5月で25年目を迎える。リコーやセイコーエプソン、ブラザーなども同様の回収事業を展開している。リサイクルトナーをめぐっては、機器メーカーとリサイクルトナー事業者が特許権などを争う裁判が多発したが、判決は個別の案件により異なる。

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