A: 世界ジオパークは、地殻変動など地球の活動を示す遺産を見られる自然公園として、ユネスコの支援でできた世界ジオパークネットワーク(GGN)が認証した地域だ。世界ジオパークとして認められるには、地域の地史や地質現象がよくわかる地質遺産が多くあることはもちろん、考古学的・生態学的・文化的な価値をもつ場所を含むはっきりと境界のある地域であることが求められる。また、地方自治体や民間団体などによる運営体制や財政計画が整っていること、地域の持続可能な発展を育成する取り組みがみられること、ジオサイトやジオツアーをはじめとする教育・普及活動が行われていることなど、さまざまな条件を満たす必要がある。
A: 2011年9月、ノルウェーで開催された「欧州ジオパークネットワーク(EGN)会議」で、高知県室戸市の「室戸ジオパーク」が、世界ジオパークとして認証された。室戸ジオパークは、約1億年前の白亜紀から現在に至る地質や地形の変化を目にすることができる貴重な場であり、2008年に日本ジオパーク委員会により日本ジオパークとして認定されていた。また、海洋深層水の陸上取水地として日本で初めて選定されるなど、地域資源に恵まれていることや、市民など地域が一体となってジオパーク活動を展開してきた点が高く評価された。