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「エコミュージアム」 Q&A解説

読み:
えこみゅーじあむ
英名:
Ecomuseum
  • Q: エコミュージアムの効果は?
    エコミュージアムを実践することで、地域にどのような効果が期待されるのだろうか?

    A: 2003年版の環境白書によると、フランスの博物学者であるアンリ・リビエール氏は、「行政と住民が一体となって、その地における人間と自然の関わりあいの歴史、生活、産業、習慣を写し出すような表現力を持たせるシステムをつくろう」と、エコミュージアムの概念に基づいた地域づくりを提唱している。また、同白書はエコミュージアムの実践による効果として、1) 地域資源の発掘・活用、2) 地域の魅力づくりへの展開、3) まちづくりに向けた体制づくり、などが可能となることをあげている。ここで大事なのは、地域資源を見つけ出すだけでなく、それを活用して地域の魅力づくりに結び付けることであり、また、住民主体の多彩な取り組みに発展させることだ。実際に、エコミュージアム発祥の地とされるフランスでは、子どもたちのための宿泊プログラムや、産業体験などを備えたエコミュージアムがあり、年間数十万人が訪れる地域もある。このように、自然環境や産業基盤などの地域資源を活用するエコミュージアムの取り組みは、効果的な地域再生の手法として注目されている。

  • Q: 国などによるエコミュージアムはないの?
    環境省など、国の機関や地方自治体が設置、運営するエコミュージアムはないのだろうか?

    A: エコミュージアムは、地域全体をいわば博物館(ミュージアム)として、文化や自然、風土など環境(エコ)に関する資源を保存活用し、地域住民や来訪者が、地域全般について学ぶことができる博物館の仕組みであり、場のことだ。日本各地にさまざまな実践事例がある中で、北海道の阿寒国立公園には、川湯温泉と阿寒湖畔にエコミュージアムセンターがある。川湯エコミュージアムセンターでは、屈斜路カルデラを中心とする川湯地域の自然を紹介しており、川湯周辺のアカエゾマツ純林や散策路をスタッフが案内する無料ガイドウォークなどが行われている。また、阿寒湖畔エコミュージアムセンターでは、阿寒国立公園の阿寒湖を中心とした西側地域の自然を紹介しており、スタッフが観光者に同行し、季節に応じた花や動物の解説などを交えながらボッケまでのルートを散策するガイドツアーなどが行われている。このほか、釧路湿原にも同様のセンターがある。さらに、地方自治体の取り組みとして、奈良県は吉野郡天川村に洞川エコミュージアムセンターを設置している。

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