サイト内
ウェブ

「自転車通勤」 詳細解説

読み:
じてんしゃつうきん
英名:
Bicycle Commuting

自転車を利用して通勤や通学をする人が増えている。自転車通勤には、運動不足解消、満員電車回避、交通費節約など、さまざまな利点がある。最近は、環境問題への関心の高まりとともに、化石エネルギーを消費せず、排出ガスなどの公害を発生せず、交通渋滞などの問題を引き起こさない環境にやさしい交通手段として、地球温暖化防止などの観点から自転車が注目されている。自転車通勤の環境負荷削減効果については、移動目的として通勤・買い物が多い移動距離が5kmほどの距離では、所要時間や環境保全の観点を含めると、自転車の方がほかの交通機関よりも優位にあるとされる。

自転車通勤は、自動車に比べて走ることのできる道が多く、決まった経路を使う必要がないため、新しい道順を探したり、寄り道をしたりなど、自転車通勤ならではの楽しみもある。自転車通勤にあたっては、まず、下調べをすること、そして無理をしないことが重要だ。通勤可能な距離なのか、道順はどうするのかなどを調べたら、通勤を始める前に実際に走ってみて、予定時間で十分なのか、危険な場所がないかなどを確認することができる。また、無理をしないことが大事だ。

ある程度の距離がある自転車通勤を快適に続けるには、買い物や運搬用の自転車は変速用のギア機構が少なく車体が重いため不向きだ。いろいろな種類の自転車があるが、舗装道路を高速で走るのに適したロードバイクや、山やオフロードも走ることのできるマウンテンバイク、マウンテンバイクとロードバイクの中間のクロスバイクなどもお勧めだ。最近は、走行を補助するバッテリー付の電動自転車も増えていて、盗難対策も充実している。ただし、保安部品がない競技用自転車(ピスト)は公道を走れないことになっており、運転すると罰則もある。

自転車を取り巻く環境が整備されて自転車通勤がしやすくなる一方で、自転車による事故も多い。2011年の事故総数は約14万4000件で、自動車との出会い頭のる衝突が8割以上を占める。自転車は道路交通法上の「車両」であり、歩道と車道の区別があるところでは左側に寄って車道を一方通行で走るのが原則だ。しかし、自転車は本来車道を走るものということを知らない人が多く、歩道を走って歩行者にぶつかることもある。自転車の走行中に携帯電話でメールや通話をするなど危険な行為をする人もいる。

こうした状況を改善するため、道路交通法が2007年6月に改正され、2008年6月1日に施行された。警察庁は同法に基づく取り締まりを厳格に行っている。改正法には例外もある。歩道通行可を示す標識がある場合以外で自転車が歩道を走ってよい場合として、運転者が児童か幼児、70歳以上の者、身体障害者、その他やむを得ない時などがある。自転車の安全な走行が前にも増して求められている。

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。