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「里地里山」 Q&A解説

読み:
さとちさとやま
英名:
Satochi and Satoyama
  • Q: 里山にはどんな生物がいるの?
    人間の手が入った里地里山の環境には、どんな生物が生息しているのだろうか?

    A: 里地里山の生物は、なかば人間がつくり出した自然環境で生きている。たとえば、人家の周囲に植えられたカラタチの垣根はアゲハチョウの好物だし、日本に生息しているカエルの約8割が田んぼで生活しているといわれている。メダカ、ドジョウ、ホタル、トンボなどは水田で育ち、生息する。雑木林のコナラやクヌギの樹液を餌にして育つカブトムシなどの昆虫も、里地里山ならではの生き物だ。ほかにも、サギやツバメなどの野鳥や、ウサギやリスなど多くの小動物が生息している。その一方で、本来は奥山に生息しているサルやクマなどが人家の周辺に出没するようになった。これは、里地里山が荒れて奥山と人間圏との境界領域がなくなったためであるといわれている。

  • Q: 市民の手で里山を守ることはできる?
    市民主導によって、里地里山の保全に成功した事例があれば教えてほしい。

    A: 全国各地で市民や企業、自治体などが「里山を守る会」などを設立して、保全活動を展開している。三重県名張市にある「赤目の里」は、かつては自然と人間の共生空間だったが、1990年代にゴルフ場開発の計画がもち上がった。そこで地域住民が1996年に環境保護団体「赤目の里山を育てる会」を組織し、土地を買い取るナショナル・トラスト運動を展開。市民の拠出金によって多くの山林や田を購入した。また、住民主導により環境保全型の保養施設「エコリゾート赤目の森」を建設し、雇用創出や観光振興につなげた。

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