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「太平洋・島サミット」 詳細解説

読み:
たいへいよう・しまさみっと
英名:
Pacific Islands Leaders Meeting (PALM)

太平洋・島サミット(PALM)は、日本と太平洋島しょ国の絆を強め、持続可能な開発と経済的・社会的福利に向けて協力していくために、1997年から3年に一度開かれる首脳会議だ。当初は、オーストラリアやパラオなど16カ国からなる南太平洋フォーラム(SPF、当時)の加盟国と、日本が参加する不定期会合として行われた。第1回のPALM1は同年10月に東京都で開催され、気候変動や海面上昇など太平洋島しょ国にとって深刻な環境問題への対応や、再生可能エネルギーの研究開発などに関する活動の継続などを盛り込んだ首脳会議宣言が採択された。

宮崎県で2000年に行われたPALM2では、気候変動などの環境問題に太平洋島しょ国が共同で対応していくとする「太平洋環境声明」などが採択された。定期会合となって初のPALM3は2003年に沖縄県で開催され、安全保障、貿易・経済成長、開発・保健、教育・人材育成に加えて、廃棄物処理や自然環境の保全、地球温暖化などを柱とする環境問題についての議論の結果、「沖縄イニシアティブ」が採択された。続く2006年のPALM4も沖縄県で行われた。

PALM5は2009年に北海道・トマムで開催され、「エコで豊かな太平洋」をキャッチフレーズとして、気候変動問題や、安全保障問題、人的交流の強化などについての意見が交わされた。日本は、気候変動問題に協力して取り組む「太平洋環境共同体」構想の下で、広範な協力関係を構築することを提唱した。また、SPFが名称変更した太平洋諸島フォーラム(PIF)を通じて68億円規模の支援を行うことなどを表明。「太平洋環境共同体」に関する首脳宣言と、「北海道アイランダーズ宣言」が採択された。

2012年のPALM6は、「広げよう、太平洋のキズナ」をテーマに、5月25日、26日の両日、沖縄県名護市で開催される。共同議長を務める日本とクック諸島のほか、米国、オーストラリア、ニュージーランド、フィジー、マーシャル、ツバル、パラオなど18カ国・地域が参加する予定だ。PALM6を前に、国内の有識者会合が2011年11月にまとめた提言は、前回のPALM5で打ち出された太平洋環境共同体基金による支援分野の拡大や、東日本大震災で得た教訓の共有などが必要であると指摘している。

PALM6にあわせて、環境がテーマの「高校生太平洋・島サミット(Young PALM)」が、同月23日〜26日に宮古島市で行われる。大洋州諸国の高校生が宮古島に集まり、環境に関する会議を行って首脳への提言としてまとめるという初の試みだ。

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