サイト内
ウェブ

「世界経済フォーラム」 詳細解説

読み:
せかいけいざいふぉーらむ
英名:
World Economic Forum

世界経済フォーラム(WEF)は、1971年にスイスの実業家で経済学者でもあるクラウス・シュワブ氏が「ヨーロッパ経営者フォーラム」として設立した民間非営利の団体だ。同国のジュネーブに本拠を置き、2009年現在も同氏が会長を務めている。経済や環境など世界が抱えるさまざまな問題に対して経済界が目を向け、積極的に取り組むことを促していくために設立された。WEFが毎年1月に同国のリゾート地であるダボスで開く年次総会は、開催地の名前を取って「ダボス会議」と呼ばれている。また、世界のリーダーが集うことから「賢人会議」との異名をもつ。

ダボス会議には、世界中の大企業約1000社の経営者や、大統領、首相など政界のリーダー、学者、知識人、ジャーナリストなどが参加する。1990年代に入り、世界経済の動向だけでなく、気候変動をはじめとする環境問題について各界のリーダーが意見交換や議論を行う場にもなっている。日本からも多くの総理大臣や閣僚などが出席し、環境などに関する国際問題について重要な発言を行ってきた。2009年に出席した麻生前総理大臣は、気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)の最大のテーマであるポスト京都などの地球温暖化対策について、米国や中国などの主要排出国が参加する枠組みが必要であると強調した。また、2007年からは夏季ダボス会議も開催されている。

さらに、WEFはシンクタンクとしてさまざまな調査活動を行っている。「世界競争力レポート」や「グローバルリスク」、「金融発展度ランキング」、「男女格差報告」、「ICT競争力ランキング」など、さまざまな調査報告を公表しており、世界の政治や経済に大きな影響を与えている。一方、WEFに対しては「経済界が国際政治に関するロビー活動を行う場」であるとして批判する市民団体もあり、ダボス会議に対する抗議運動も起きている。

2009年9月にWEFの日本事務所が開設された。これを記念して東京都内で開催された「世界経済フォーラムジャパンミーティング」には、鳩山総理大臣が出席。「Japan’s Role in the Global Agenda(世界規模の課題における日本の役割)」と題する特別演説を行った。

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。