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「二次エネルギー」 詳細解説

読み:
にじえねるぎー
英名:
Secondary Energy

電気や都市ガスなど、用途に合わせて使いやすく加工されたエネルギーを「二次エネルギー」という。自然界にある状態で得られる「一次エネルギー」と区別してこう呼ばれる。主な種類として、電気、都市ガスなどのガス供給、熱供給、石油製品、製鉄用コークスなどがある。エネルギーの需要や供給の状況を検証する場合にはエネルギー消費量の把握が必要となり、その測定には二次エネルギーが用いられる。ただし、発電や都市ガス製造など二次エネルギーを得る過程でロスが発生し、最終的なエネルギー消費量は一次エネルギー総供給量より少なくなる。また、投入するエネルギーに一次と二次の両方が含まれる場合もあるため、目的に応じて換算や推計を行う必要がある。

世界における二次エネルギーの動向を見ると、電力の消費量は増加傾向にあり、2000年から2011年までは年平均で3.4%と他の二次エネルギーに比べて高い伸びを示している。また、都市ガスの消費量では米国が最大で、デンマークやフィンランド、スウェーデンなどの北欧諸国では地域冷暖房などの熱供給事業が普及している。さらに、石油製品の消費を製品別に見ると、灯油、軽油、ガソリンなど軽質油の消費が増加しており、重油の伸びは低迷している。

一方、わが国における二次エネルギーの動向は、電力については経済発展に伴い需要が増加し、石油ショックがあった1973年度から2007年度の間に電力消費は2.6倍に拡大し、その約7割を電灯と業務用電力を合計した民生用需要が占めた。しかし、世界的金融危機の影響を受けて2008年度から生産が低迷し、東京電力福島第一原発事故を機に、2011年度は前年度から5.1%、2012年度は同1.0%減少した。また、ガス供給については、一般ガス事業(いわゆる「都市ガス」)、簡易ガス事業、ガス導管事業者、大口ガス事業者、液化石油ガス販売事業などの形態がある。家庭用の需要が横ばいである半面、産業・業務用の需要が伸びている。

石油製品については2003年度以降、前年比減少の状況が続いていたが、2010年度以降は前年比で増加している。熱供給事業については、用途の6割近くが冷熱需要で、温熱、給湯・直接蒸気などがこれに続く。海水、河川水、下水などの未利用エネルギーを用いたり、コージェネレーションシステムを導入したりしているところも多い。

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