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「ESD世界会議」 詳細解説

読み:
いーえすでぃーせかいかいぎ
英名:
World Conference on Education for Sustainable Development

人類が環境と共生していくには、開発や経済成長などを環境に配慮しながら進める「持続可能な開発」の考え方が欠かせない。国連は、その普及を目指す「持続可能な開発のための教育」(ESD)を推進するため、2002年の第57回総会で、2005年から2014年までを「国連持続可能な開発のための教育の10年」(ESDの10年)にすると決議した。その最終年である2014年11月10日から12日にかけて、「持続可能な開発のための教育(ESD)に関するユネスコ世界会議」(ESD世界会議)が、愛知県名古屋市の名古屋国際会議場で開催される。

同会議を主催するのは、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)と日本政府だ。国内外から閣僚級を含む約1000人が参加し、各国による10年間にわたる取り組みの成果を振り返るとともに、2014年以降の方策について話し合う。2009年に日本での開催が決まり、2011年に愛知県が誘致を表明した。同会議の準備は、12人のESD専門家から成る国際運営委員会の助言を受けて進められている。

ユネスコは、この会議を「ESDの転換点」と位置付けて4つの目標を掲げている。第一に、ESDの発展に必要な事項を確認する。10年の間に得られた成功事例などを検証し、何が達成され、どのような教訓が得られたかを把握する。第二に、ESDが質の高い教育の強化にどのように役立つのかを検証し、より良い未来を築くための教育の新たな方向付けを行う。「ESDはあらゆる人々の教育と学習のあり方に新たな方向性を示す」という、2009年のボン宣言を受けたものだ。

第三に、ESDを通じて、持続性というテーマにどのように取り組むことが可能なのかについて話し合う。そして第四に、ESDの10年に続くESDプログラムの枠組みとなる「ESDアジェンダ」を策定する。ミレニアム開発目標が終了する2015年を前に、ESDの重要性を再確認する意味合いもある。

会議にあわせて、約30のワークショップが計画されている。サイドイベントやエキシビションなども行われる予定だ。一方、国連機関、研究者、学校関係者、企業、NPOなどが参加するステークホルダー会議が、11月4日から岡山市で開かれる。

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