サイト内
ウェブ

「PFI」 詳細解説

英名:
Private Finance Initiative

PFIとはプライベート・ファイナンス・イニシアティブ(Private Finance Initiative)の頭文字で、直訳すると、民間資金主導型の手法を意味する。従来、国や地方自治体などの公共部門が提供していた公共サービスのうち、主として公共施設などの設計、建設、維持管理および運営に民間の資金とノウハウを活用することで、効率的で効果的な社会資本を形成することを目指す。

PFIはもともと英国で考案された手法で、1970年後半〜80年代の深刻な財政赤字を背景に、小さな政府を目指し、国営企業の民営化や行政のアウトソーシングが進められるなかで、1992年に導入された。その成功を踏まえて、道路や病院、刑務所、学校施設などに積極的に導入され、英国では多くの公共事業がPFIにより行われた。

PFI事業を行うことにより、市場原理がはたらき、低コストで良質な公共サービスが提供されることや、官民のパートナーシップの促進、民間の事業機会を創出することで、経済の活性化に資することなどが期待されている。対象施設は、道路、鉄道、港湾、空港、上下水道などの公共施設、庁舎、宿舎等の公用施設、廃棄物処理施設、教育文化施設、医療施設、社会福祉施設などの公益施設、そのほかリサイクル施設、新エネルギー施設など多岐にわたる。

日本では1999年にPFI法(民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律)が成立・施行された。内閣府のまとめによると、2009年度末のPFI事業数は366事業に達し、事業費も約3.2兆円に上る。また、すでに運営段階に至っている事業の数も同度末で240事業あり、PFI事業数全体の約3分の2を占める。

2010年に閣議決定された「新成長戦略」において、PFI事業規模を2020年までに約10兆円以上拡大するという目標が示された、このため、2011年にPFI法が改正され、対象となる公共施設に賃貸住宅や船舶、航空機、人工衛星などが追加されたほか、コンセッション方式の導入などの措置が行われた。

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。