A: PFI事業者は、事業を実施するためにPFI事業会社（特別目的会社）を設立し、資金の調達から建設、運営、維持管理までの全行程にかかわる。PFI事業会社は、国や自治体とPFI事業権契約を締結し、多くの企業が関与する事業の全体をとりまとめる役割を果たす。資金は、プロジェクトから得られる収益を担保に、プロジェクトファイナンスの手法を導入して調達。金融機関は関係者間の適切なリスク分担を図る。
A: PFIは、民間の活力を公共施設の整備・管理などに生かし、低いコストで質の高い行政サービスを提供することを可能とするための手法だ。日本では、PFI法（民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律）により公共施設の整備におけるPFIの活用が図られている。2010年に閣議決定された「新成長戦略」で、PFI事業の規模を2020年までに約10兆円以上拡大するという目標が示されたことを受けて2011年にPFI法が改正され、対象となる事業が賃貸住宅、船舶・航空機・人工衛星などにも拡大された。また、民間事業者による提案制度や公共施設等運営権に関する制度の創設、民間資金等活用事業推進会議の設置などの措置が図られた。
